花王傘下の英国フレグランスブランド「モルトンブラウン(MOLTON BROWN)」は9月17日、国内最大規模となる直営店2号店を玉川高島屋S・Cの南館1階にオープンする。本館2階に移転した「ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)」の跡地で、売り場面積は約69平方メートル。
「モルトンブラウン」は1971年に英ロンドンでヘアサロンとして誕生。玉川店は、原点となったヘアサロンをイメージし、現代的にアレンジした新コンセプトショップと位置づけ、ブランドの世界観を発信する。店内は各カテゴリーのアイテムをまとめて香り別に配置し、選びやすい導線を意識した。店内奥にはカウンセリングスペースを用意。一人一人の個性に合わせてフレグランスを案内する。中央には、ハンドウォッシュやシャワージェルなどが体験できる国内で3店舗のみが導入するシンクを設置した。
同ブランドは、バス&ボディーケアのブランドイメージから本格的な香水ブランドへの転換を図るべく、2019年に香水コレクションを本格始動。現在44店舗(新店舗除く)を展開する日本市場のカテゴリー別売り上げ構成比は、ボディーケアが35%、ハンドケアが30%、フレグランスが20%、ヘアケアが10%、その他5%と、コロナ禍によるお家需要が追い風となりボディー・ハンド関連が高いが、着実にフレグランスの売り上げを伸ばしている。小島正也 モルトンブラウンジャパン 取締役社長兼モルトンブラウン アジア ゼネラルマネジャーは、「ECも順調に推移しており、2022年度の国内売り上げは19年度の倍を見込んでいる。オンオフともにギフト需要が高いが、よりサービスを充実させるべく、ECに新しいプラットフォームを導入し、さらに購入しやすい環境にアップデートする。実店舗に関しては、場所を厳選しながら、25年には50店舗の展開を目指す」と話す。
世界では直営店を70店舗以上、自社ECを含まないホールセールを800店舗以上展開しており、成長市場としているアジア地域への展開も強化している。中国は越境ECサイト「天猫国際(Tmall Global)」で展開しており、昨年7月に韓国にリアル店舗を出店。今後、シンガポール、台湾、タイへの出店を目指す。「今後も、トラベルリテール含め、ローカルで出店を加速する」。