北京知識産権法院(北京知的財産裁判所)は、皮革メーカーのカントン・ワンリマ・インダストリー(GUANGDONG WANLIMA INDUSTRIAL CO., LTD.)が赤い靴底の靴を製造したことと、“レッドソール シューズ”という製品説明を用いたことが「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN以下、ルブタン)」のシグネチャーデザインであるレッドソールと極度に類似し、「悪意を持って侵害している」と判断し、カントン・ワンリマ・インダストリーに対して不正競争防止法違反を理由に該当製品の即時販売停止と500万人民元(約1億円)の損害賠償、44万5000人民元(約890万円)の訴訟費用の支払いを命じた。
カントン・ワンリマ・インダストリーは深圳証券取引所に上場している企業で、「ルブタン」の製品に類似したレッドソールのハイヒールをTモール(T MALL)や百貨店などで販売してきた。
「ルブタン」は、中国市場における影響力を証明するため、2003年に中国でレッドソールの宣伝を開始し、11年にはレッドソールの販売を開始したことを示す証拠を提出。当時と比較すると、中国における売上高が9億人民元(約180億円)を超えたことを明かした。裁判所は、これらの証拠について「ルブタン」のレッドソールの装飾と名称が「一定の影響力」を有していることを証明するのに十分だと判断した。