今回お話を伺ったのは、ワコールです。ワコールは創業から約75年、“世の女性を美しく”という思いのもと、世界の女性たちに寄り添いながら、さまざまな下着のブランドを手掛けてきました。またメンズのインナーブランド「ワコールメン」では“追いつけない下着をつくろう”をテーマに、「フィット感」「肌ざわり」「動きやすさ」の3つの要素にこだわりぬき、男性にとっての快適さや美しさを追求しながら、男性用の下着も開発しています。
そんなワコールが新たな試みとして、レース素材を用いた男性のための「レースボクサー」を開発。テストマーケティングを目的に「マクアケ」でプロジェクトを実施したところ、700人以上のサポーターから合計で327万円以上の応援購入が集まり、プロジェクトは大成功をおさめました。
男性の変化する美意識に合わせて生まれたレースボクサー
革新的とも言えるレースボクサーが生まれ、成功につながったポイントは3つあります。1点目は、些細な疑問や違和感を見逃さないこと。ここ数年、ダイバーシティ(多様性)という言葉が広く知られるようになりました。男性らしさや女性らしさといった従来の価値観にとらわれることなく、誰もが“自分らしさ”を追求できる時代になってきています。その動きが顕著なのは美容分野です。清潔感などの観点からスキンケアに気を配る男性が増え、メンズコスメ市場は近年盛り上がり、2021年のメンズコスメ市場は前年比1.8%増の1463億円(TPCマーケティングリサーチ調べ)になるなど、年々拡大傾向にあります。
「男性の美意識に変化が生じている中、下着は従来のかたちのままでいいのか──」、ワコールはそんな疑問に向き合い、結果、今回のレースボクサーは生まれました。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。