「ドレステリア(DRESSTERIOR)」やメルローズ 、マッシュホールディングスなどで20年以上PRとして働いてきた清水麻妃さんが、ボディースーツをメインとするランジェリーウエアのブランド「ザ デューン(THE DUNE)」を立ち上げた。デビューシーズンの2023年春夏は7型を企画し、3月に発売予定。自社ECを立ち上げて販売するほか、セレクトショップなどへの卸販売も目指す。
おしゃれ好きの間で、この数年間じわじわと広がっているボディースーツ。「数年前にパリのランジェリーブランドのボディースーツを着てみたら、非常に暖かくて驚いた。インナーがずり上がってこないため、腰回りのシルエットがもたつかず、服をきれいに着こなせる」と、清水さんはすっかりとりこになった。しかし、日本ではまだまだボディースーツというアイテムに抵抗感を抱く人も多く、ボディースーツを豊富にそろえるブランドもそんなに多くはない。「おしゃれなトップス感覚で着られるデザインで、お尻をしっかり覆うカッティングのボディースーツなら、日本人にもきっと良さが伝わって受け入れられると考えた」。
武蔵野美大卒で当時は写真やシルクスクリーン作品を作っていたというが、清水さんにはこれまでファッション分野のモノ作りの経験はない。業界歴は長いが、キャリアはずっとPRだ。丁寧な作りで、小ロットでも引き受けてくれるOEMメーカーを探すのに非常に苦労したという。生産分野に明るい業界内の知人などに相談し、紆余曲折を経て信頼できるOEMメーカーを探し出した。
デビューシーズンは、中に着用したブラジャーのカップがのぞかないように胸元にレースをはめこんだシルク混ジャージーのボディースーツ(税込4万6200円)や、パフスリーブのストレッチシルクサテンのボディースーツ(8万7780円)、ベアトップにチュールレースを重ねたボディースーツ(5万600円)などを企画。セーターなどのインナーとしての着用だけでなく、ジャケットやジーンズと合わせたトップス感覚のコーディネートを提案する。一部を除き、自宅での手洗いも可能だ。
ボディースーツ以外に、チュールレースのレギンス(3万1900円)なども企画しており、ボトムスの裾からチラリとチュールをのぞかせるスタイリングで打ち出す。「年を重ねた女性は素足を見せることに抵抗がある人もいる。チュールレースなら、素足ではないが透け感も楽しめる」ことを狙ったアイテムだ。「カジュアル化、ジェンダーレス化の時代だが、私自身は主張はしすぎないけれどセンシュアルな部分がのぞくデザインがやっぱり好き。丁寧に作られたいいものを長く着たい」という思いをブランドに込めている。