ファッション

「ベアミネラル」と「トリンプ」が夏休み中に小学生向けにSDGsオンラインセミナーを開催

 “天使のブラ”や「アモスタイル(AMOSTYLE)」で知られる下着メーカーのトリンプ・インーナショナル・ジャパン(以下、トリンプ)と、ミネラルファンデーションのパイオニアである「ベアミネラル(BAREMINERALS)」を輸入販売するベアエッセンシャルは、オンラインで夏休み中の8月に、小学3〜6年生を対象にしたSDGsを考える合同オンラインセミナーを開催した。

 セミナーのテーマは“コスメ、ランジェリーから考えるSDGs”。両社は、共に“女性達の幸せな生活をサポートする”というミッションを掲げており、グローバルでSDGsに取り組んでいるなどの共通点がある。また、社員同士のつながりもきっかけになり、合同でセミナー開催を決定した。「夏休み中に、将来を担う子ども達に向けて催すことに意義あると考え、対象を小学生に絞った」と坂田修子トリンプPRマネジャー。既に学校の授業でSDGsやサステナビリティについて学んでいる小学生に対して、「それらに取り組んでいる姿を見せることが、将来、ファーストブラ、ファーストコスメに選ばれるためには必要だ」という思いも込められている。また、単独で開催するより、コスメとランジェリーと異なるアイテムを扱う会社が合同で開催することにより、シナジー効果があるだろうと期待もあっての開催だった。

環境保全に対する取り組みやエシカル消費について解説

 セミナーに関しては両社がブランドSNSで告知・宣伝し、「ベアミネラル」のホームページで1カ月間参加者を募集。当日は3回に分けてオンラインで開催し、講師は武者涼子ベアミネラルPRマネジャーと坂田トリンプPRマネジャーが務めた。セミナーは2部構成で、前半は「ベアミネラル」。人気アイテムの“オリジナル ファンデーション”が5つのミネラル(鉱石)だけで作られていることや、肌や自然に有害な添加物を使用していないこと、紙製パッケージを使用し、プラスチックごみの削減に取り組んでいることなどが語られた。後半は「トリンプ」では、エシカル消費についてや同ブランドの一部の商品にオ―ガニックコットンや廃棄されるはずの素材を使用していることを紹介。また、日本では年間50トンものアパレル製品が廃棄されていることなどが話された。

小学生からは購入する際に「どんな会社か調べる」という声も

 参加した小学生は、両社の発表から考えた今日からできるサステナビリティアクションを発表。その中には、「ごみを正しく分別する」「エコバッグを持つ」「お姉ちゃんのおさがりを使う」などの回答のほか、「使い捨てのものは買わない」「必要以上にものを買わない」「買ったものを長く使う」など自らの消費に関する意見が多く出た。中には「(購入する際は)どんな会社か調べる」といった、大人がドキリとするような声も聞かれた。

 セミナーを終えて、武者ベアミネラルPRマネジャーは「参加してくれた小学生は、メモをとりながら受講してくれた。セミナー後に意見を聞くと、積極的に挙手して発言してくれたのが印象的だった。ディスカッションしたいという意見もあったので、次回は参加者のレベルを考えつつ検討したい」と語った。また、坂田トリンプPRマネジャーも「(子供達の意見を聞いて)SDGsやサステナビリティに取り組む重要性にあらためて気づき、背筋が伸びる思いがした」と話すなど、大きな学びがあったようだ。

サステナビリティの部活動で課題を解決

 トリンプの本社であるトリンプ・インターナショナルは、今年6月、GOTS(オーガニックテキスタイル世界基準)及びGRS(グローバル・リサイクル・スタンダード)認証のもと製造された商品の展開を2023年の春夏コレクションから開始し、25年までに全商品の60~80%を、基準を満たした製造過程による商品にすると発表した。日本のトリンプでも、本社同様、GOTS及びGRS認証基準を満たす製造加工工程への切り替えを目指す。

 また、トリンプは21年8月から社内で「サステナビリティコミッティ」という、約20人の有志からなる部活動をスタート。就業時間以外に自主的に集まって話し合いを重ね、今後取り組むべきことをリストアップし、その中から幾つかは年内に実現して課題解決する運びだ。今回のセミナーの様子も社内スタッフと全国の販売スタッフが共有し、次のアクションへとつなげる大切な資料となる。

 ベアエッセンシャルとトリンプの取り組みは今後も継続する予定で、今後は大人を対象にしたセミナーなども予定している。

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