しまむらの3〜8月期連結業績は、売上高が前年同期比5.9%増の3013億円、営業利益が同14.1%増の289億円、純利益が同18.3%増の206億円で、同期間として過去最高売り上げ、最高益を更新した。
売上高の74%超を占める「ファッションセンターしまむら(以下、しまむら)」をはじめ、引き続き各業態でインフルエンサーとの協業企画やキャラクターアイテムの拡充などが奏功し、客数が伸びた。「しまむら」の既存店売上高は同5.0%増。夏物販売好調により、値引き率も抑制された。
原価高騰を背景に、3〜8月期は従来よりも一格上の価格帯の高機能商品を実験的に導入した。例えば、従来1900円で販売してきたPB「クロッシ(CLOSSHI)」のジーンズで、2900円の商品を投入した結果「良好な結果だった」(鈴木誠社長)という。「数量を売る商品の価格帯は維持するが、チラシ訴求の特価商品などは減らし、その分高価格帯商品を増やしていく。2023年2月期末までに、1点単価として数%の値上げになる。現状では、値上げによる買い控えは見られない」。
また、「優秀な人材確保のため」、4月に正社員約3000人を対象に5.6%の賃上げを実施した。タブレットの導入などで店頭の効率化を進め、賃上げ分の吸収を進めている。