NBAの次世代スター、カイル・クーズマ(Kyle Kuzma)が、9月30日〜10月2日に埼玉スーパーアリーナで行われた「NBAジャパンゲームズ」のため初来日した。クーズマ選手はユタ大学在学中の2017年にNBAドラフトにアーリーエントリーしてロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)に入団。身長205cmの長身ながら、ドライブと3ポイントも得意とするオールラウンダーで、1年目にオールルーキー1stチームに選出され、19-20年にはレブロン・ジェームス(LeBron James)やアンソニー・デイビス(Anthony Davis)らとともにNBAチャンピオンを獲得。21年からワシントン・ウィザーズ(Washington Wizards)に所属し、八村塁選手らとともにプレーしている。
クーズマ選手はバスケの実力だけでなく、個性的なファッションスタイルでも注目を浴びており、12月には「プーマ(PUMA)」とのコラボコレクションも発売する。スラリとしたスタイルと端正な顔立ちで、私服では「ラフ シモンズ(RAF SIMONS)」「リック・オウエンス(RICK OWENS)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「アミリ(AMIRI)」など数々のデザイナーズブランドを着こなす。会場入りでスナップされる彼のファッションは、今やNBAの名物だ。「東京は世界有数のファッションの街。来れてとてもうれしいよ」と語る彼に、バスケや私服のこだわりについて聞いた。
WWD:日本の印象は?
カイル・クーズマ(以下、クーズマ):素晴らしいね。独自のファッションや食べ物がある街で、来日を心待ちにしていた。日本のファンの前でプレーできることがうれしいよ。
WWD:今季でウィザーズに移籍して2シーズン目。現在キャンプの真っ只中でもあるが、コンディションは?
クーズマ:とてもいいよ。僕個人の力もみなぎっているし、チームの雰囲気もいい。メインシーズンに向けてエンジンがかかり始めている。
WWD:あなたはNBA選手の中でも、感度の高いブランド選びでファッショニスタとしても知られる。特に好きなブランドは?
クーズマ:「アミリ」「ルード(RHUDE)」「マルニ(MARNI)」「ブルーマーブル(BLUE MARBLE)」……全てあげるとキリがないね(笑)。本当にいろんなブランドを着るけど、プライベートでも交流のあるデザイナーの服は特にお気に入りさ。彼らは素晴らしいクリエイターで、心から信頼している。それに、僕の体にフィットする服もたくさんあるんだ。
WWD:毎日のコーディネートで意識していることは?
クーズマ:気分によってファッションを楽しむこと。上機嫌なときはカラフルなものを着るし、少し暗い気持ちだとオールブラックを着たくなる。そこに、気分以外の要素をミックスして、スタイルを完成させるんだ。ワードローブには汎用性のあるアイテムを入れるようにしているよ。奇抜だと言われることもあるけど(笑)。
WWD:今日のコーディネートのこだわりは?
クーズマ:今日のキーポイントはシューズ。ジャパンゲームでも着用した「プーマ」の“ティーアールシーブレイズ コート トウキョウ ハラジュク(TRC BLAZE COURT TOKYO HARAJUKU)”で、レオパードとピンクの大胆な組み合わせが気に入っているよ。足もとを引き立たせるために、上はシンプルな白いTシャツ、下は黒いパンツを合わせてみた。時計は「ロレックス(ROLEX)」で、ネックレスは「ティファニー(TIFFANY)」だよ。
WWD:9月にNYで行われた「プーマ」のファッションショーにはモデルとして登場した。ランウエイを歩いた感想は?
クーズマ:素晴らしい経験だった。とても楽しくて、スリルもあった。過去にもファッション雑誌主催のショーに出演したことがあって、ランウエイは自分のクリエイティビティーを表現する場所。そして何より、普段は着られないアメイジングなアートピースが着られるのがうれしい。
WWD:12月には「プーマ」とのコラボコレクション“チャイルドフッドドリームス(CHILDHOOD DREAMS)”を発売する。アイテムのこだわりは?
クーズマ:サステナビリティにこだわった。水の使用量の少ない染色方法や、再利用素材を積極的に使って、地球へのダメージをなるべく軽減した。僕ら一人一人の行動が環境に影響を及ぼすから、その意識を持ってもらうようなコレクションを目指したんだ。