私たちAMIAYAがリアルな目線でサステナビリティを学ぶ本連載。今回は、2年ぶりのニューヨークで見つけたSDGsに取り組むお店を紹介します。日本でもさまざまなエシカルブランドやサステナブルなお店が増えていますが、まだまだ限られているのが現状です。ニューヨークには、今までの常識を変えるような革新的なアイデアや強い信念を持つブランドやお店がたくさんありました。
遊び心溢れるコスメが豊富な「ザ・デトックス・マーケット」
まず訪れたのは、マンハッタンにある「ザ・デトックス・マーケット(THE DETOX MARKET)」。人や動物、環境に配慮したコスメやビューティアイテムを取り扱うお店です。さまざまなカテゴリーの商品やブランドが豊富で、日本では見たことがない商品がたくさんありました。オーガニックコスメと聞くとシンプルでナチュラルなイメージですが、遊び心のあるパッケージや発色の良いビビットなカラー、バリエーションも多くて驚きました。パッケージには環境配慮マークのほか、“woman owned”というマークを初めて目にしました。“woman owned”は女性が経営するブランドであることを示すものだそうです。ジェンダーの平等や女性のエンパワーメント、SDGsの観点からも、そういったブランドのサポートが出来るのがとても良いなと感じました。
ゼロウエイストを実践する「パッケージフリー」
次に訪れたのは、ブルックリンにある「パッケージフリー(PACKAGE FREE)」。その名の通り、商品の包装を減らすことがコンセプトで、ゼロウエイストを実践するお店です。店内には計り売りの洗剤や、天然素材のブラシ、布ナプキン、歯磨きタブレットなど、さまざまな雑貨が並んでいました。現代のゴミ問題はとても深刻です。日本人1人が1日当たり出すゴミの量は900g前後と言われています。なかでも、プラスチックゴミにおいては1人あたり(年間)32kg。世界では2番目に多いという結果です。どうすれば日々の生活の中で極力ゴミを出さずに生活出来るのでしょうか。全くゼロにするのはリアリティが無いようにも感じてしまうけど、1つでも2つでもパッケージフリーに変わると、大きなインパクトにつながっていくと思います。日本にもこういったお店がどんどん増えたらいいな。
環境配慮素材で長く履けるのがうれしい「オールバーズ」
次はサンフランシスコ発祥のスニーカーブランド「オールバーズ(ALLBIRDS)」のソーホー店に行きました。地球環境への配慮をブランド理念に掲げ、商品には化学繊維を使わず、サトウキビなど植物由来の素材や再生ポリエステル、ウールやユーカリなどを使用しています。素材選択の徹底ぶりにも驚きますが、洗濯機で丸洗い出来る点も魅力。汚れやすいスニーカーがすぐ洗えて、きれいに長く使えるのはとってもうれしいですね。履き心地も快適です。
透明性を追求する「リフォメーション」
最後に訪れたのは、私たちもよく着用しているLA発祥のサステナブルブランド「リフォメーション(REFORMATION)」。“BEING NAKED IS THE #1 MOST SUSTAINABLE OPTION. WE’RE #2(1番サステナブルな選択は裸でいること。2番目は「リフォーメーション」を着ること)”というキャッチフレーズを掲げて、サステナブルファッションを発信しています。スタイリッシュでレディーライクなアイテムや、エッジの効いたアイテムもたくさんあって私達もすごく好きなブランドです。驚くのは高い透明性です。生産工程や原材料の詳細、輸送や梱包などの流通の情報を細かく開示し、商品に対しどれくらい二酸化炭素排出や水使用量、廃棄物を削減できたかといったことまで詳細に明記しています。私たち消費者がファッションを楽しみながら、環境に配慮した選択ができるのはとってもうれしいですよね。
今回訪れたお店では、SDGsを実践する強い信念にパワーをもらいました。私達もひとつひとつ出来ることを実践していきたいと思わせてくれた時間でした。日本にももっと持続可能なファッションやライフスタイルの選択肢が増えていくことを願っています。