「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、TwitterやFacebook、Instagram、そしてTikTokをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。今回は、Yeの理解し難い言動と、その影響を考える。
> 「バレンシアガ」、カニエとの関係を解消 親会社ケリングが明らかに
> 「アディダス」もカニエとのパートナーシップを解消 「イージー」事業を直ちに終了
ソーシャルエディター津田:今、Ye(カニエ・ウェスト)と彼を取り巻く環境や、契約関係にあった企業の動向などが大きな話題を集めています。Yeは自身のSNSで反ユダヤ主義的な投稿を繰り返したほか、先日行った「イージー(YEEZY)」のショーでは"White Lives Matter"とプリントしたTシャツを着用するなど、数々の言動が物議を醸していました。
それを受け、彼と契約関係にあったブランドが続々と契約を解消する声明を出しています。
> “イージー・ギャップ エンジニアド バイ バレンシアガ”が「ギャップ」銀座店で発売決定
>“イージー・ギャップ”で契約トラブル 「ギャップ」の契約不履行でカニエから契約解除
「イージー」×「ギャップ(GAP)」×「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は先日、日本でも初めての店頭販売が話題を呼びましたが、「バレンシアガ」はパリコレのルックからYeを削除。親会社であるケリング(KERING)も彼との関係を解消している事を発表しました。また、米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長兼コンデナスト(CONDENAST)アーティスティック・ディレクター で、Yeとも長年親交があるアナ・ウィンター(Anna Wintour)も、彼と「再び仕事をする事はない」と発言。さらには、7年もの間Yeと協業し、大きなパートナーでもあった「アディダス(ADIDAS)」も「反ユダヤ主義、その他のいかなる種類のヘイトスピーチも容認しない」とした上で、パートナーシップを解消したことを正式に発表しました。「イージー」ブランド製品の生産終了や、「アディダス」×「イージー」の事業を直ちに停止するとも発表しており、これは一時爆発的人気を博した"YEEZY BOOST"が2度とつくられることはないという事を意味します。なんだかストリートファッション全盛期という時代が終わってしまったような気もします。Yeと関係ブランドや、大手メディアまでをも取り巻くこの話題は、現在もSNSを中心に話題沸騰中。毎日新しい情報が入ってくる状況なので、各所の今後の動向にも注目しています。
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