ここ数日で気温がググッと下がり、アウターを含めた本格的な秋冬ファッションをいよいよ楽しみ始めたという人も多いのではないしょうか。「WWDJAPAN」では、毎シーズン有力ブランドの展示会を取材し、店頭にその商品が並ぶ数カ月前に“リアルトレンド特集”の形で紙面にまとめています。今回はいよいよシーズン本番ということで、“リアルトレンド特集”の復習として2022-23年秋冬の注目のアイテムを写真でおさらいしていきましょう。第1弾は旬顔アイテムの筆頭、ツイードジャケットです。
22-23年秋冬の有力セレクトショップやブランドの展示会で目立っていたのがツイードジャケットでした。コロナ禍が収まり、外出機会や“ハレの場”が増える中で、華やかさのあるファッションへのニーズが高まっています。コロナ禍以前は長らくストリートファッションが市場を席巻し、コロナ禍中はリラックス感のあるきれいめベーシックが主流だったため、ツイードのようなシックなスタイルはかなり新鮮に映ります。
意匠糸(飾り糸)やラメ糸を織り込んで華やかに仕上げた正統派のツイードジャケットを展示会で多数見かけましたが、日本の市場では“キメキメ”なスタイリングは好まれないので、1枚目の写真の「アルアバイル(ALLUREVILE)」のようにスエットトップスなどを合わせてカジュアルダウンする着こなしが主流です。「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」は、本来クラシックな印象のツイードセットアップを、ノースリーブとミニスカートでぐっと若々しく見せていました。「シップス」も正統派のジャケットをあえてショーツと合わせています。
ツイード調ニットで着心地も追求
本来ツイードは織り物ですが、ニット(編み物)でツイード風の表情を出したカーディガンやベストなどもよく出ていました。「ドゥーズィエム クラス(DEUXIEME CLASSE)」は黒いニットに金ボタンでツイード風セットアップを企画。ニットは織り物よりも着心地が柔らかく、印象も軽くなる点がポイントです。
「ジーユー(GU)」もツイード風ニットカーディガンを企画。カーディガンは寒暖差への対応がしやすく、昨秋冬もヒット商品となっていたので、今季も引き続き好調が期待できるアイテムです。「リランドチュール(RIRANDTURE)」が作っていたのは、ツイード風ニットのガーリーなノーカラーワンピース。「イエナ(IENA)」はビッグサイズのニットベストを、編み組織の表面感や金ボタン、ヘムのフリンジなどでツイード調に見せています。
※写真は全て5〜6月に行われた展示会で撮影したものです。実際に店頭に並ぶ商品とは違いがあることがあります。