「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、TwitterやFacebook、Instagram、そしてTikTokをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。今回は、香りの祭典で大活躍した熱狂的マニアのお話。
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ソーシャルエディター浅野:今年も伊勢丹新宿本店で国内最大規模の香りの祭典「サロン ド パルファン」が開かれました。10回目のイベントは、メゾンからニッチまで国内外のブランドが幅広くそろうことから、フレグランス愛好家たちからは“サロパ”の愛称で親しまれ、毎年注目を集めています。私も楽しみにしていて、今年はプレス向けの内覧会とプライベートで2回足を運びました。サロパにはフレグランスの玄人が多く集まり、日本ではまだ認知度の低い未上陸ブランドや店舗を持たないニッチフレグランスの人気が圧倒的で、ブースの客入りも一目瞭然。特に「メゾン クリヴェリ(MAISON CRIVELLI)」には長蛇の列、日本のブランド「エディット(EDIT(H))」や「パルファン サトリ(PARFUM SATORI)」などが賑わっていたのも印象的で、“ガチ勢(熱量の高いマニア)”と呼ばれる人たちがイベント全体の人気をけん引しているように感じました。SNSの“ガチ勢”たちの発信を見ていると、ブランドに対する愛や詳細な解説などが多く投稿されており、コミュニティーを盛り上げていました。ニッチフレグランスは2万〜5万円となかなか高額です。「おいくら使ったの……?」と勝手に心配してしまうほど購入している人も大勢いらっしゃいました(笑)。
最近はファッションもビューティも、熱量の高い“ガチ勢”による発信がバズやトレンドのカギになっているように思います。「広く拡散するよりも、深く伝える」の重要性を再認識しました。
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記者村上:特に香水は、コロナ禍で在宅勤務が増えたり、自分と向き合うことで価値観を確立したりの人が多いため、「無難な香り」ではなく「本当に好きな香り」を買う傾向が顕著ですね。そうなると「本当に好きな人」、つまり“ガチ勢”の意見を参考にしたくなる気持ちは分かります。
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