高島屋と、阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)は2日、資本提携を解消すると発表した。2009年から結ぶ資本・業務提携のうち、互いに株式の5%を持ち合っていた資本提携をやめる。業務提携は継続する。
高島屋とH2Oは08年10月に3年以内の経営統合を目指して互いの株式の10%を持ち合って、すり合わせを進めていたが、10年に断念した経緯がある。その後も5%ずつを持ち合う関係を保ちつつ、婦人服・服飾雑貨・紳士雑貨、中元・歳暮などの共同商品開発や共同仕入れを行なってきた。
今回、資本提携を解消したのは、昨今のコーポレート改革による政策保有株式縮減の動きや両社を取り巻く環境の変化が理由だという。高島屋はH2Oの株式を売却することで23年2月期に26億円、H2Oは高島屋の株式を売却することで23年3月期に38億円の売却益をそれぞれ計上する。
継続する業務提携では今後、取り組みを広げる、商品開発や仕入れだけでなく、廃プラスチック、フードロスなどサステナビリティの領域でも両社で協力する。