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阪急阪神百貨店が4割増収 4〜9月期、外商が過去最高更新

 エイチ・ツー・オー リテイリングの2022年4〜9月期連結業績は、小売業の売上高に相当する総額売上高が前年同期比34.1%増の4615億円、営業損益が11億円の黒字(前年同期は51億円の赤字)、純利益が同65.5%減の27億円だった。新型コロナ影響の緩和で、屋台骨の百貨店事業と食品事業がいずれも大きく回復した。最終減益は、前期の固定資産売却の反動によるもの。

 阪急阪神百貨店が運営する百貨店事業の売上高は、前年同期比42.9%増の2205億円。国内客向けの売上高は、感染が急拡大した7〜8月を除けばコロナ前の18年水準を上回って推移。免税売上高の落ち込み(18年比約5割減)をカバーした。

 百貨店事業の国内客向け売上高の内訳を見ると、富裕層消費が下支えする構図となっている。外商売上高は18年比17%増。4〜9月期としては過去最高となった。その要因として、「若い『フローリッチ』(高年収層)の外商顧客が増えている」と阪急阪神百貨店の山口俊比古社長。同社の外商顧客に占める50歳未満の割合は、18年比で2ポイント程度増加した。

 エイチ・ツー・オー リテイリングの23年3月期の通期連結業績は、総額売上高が前期比24.3%増の9800億円、営業利益が同12倍の90億円、純利益が同11.4%増の110億円を予想する。上期業績の堅調な回復を受け、利益面の通期予想を上方修正した。10月以降の水際対策緩和により、百貨店事業の下期はインバウンドの回復による押し上げ効果が期待される。足元では「アジアの富裕層がラグジュアリーを中心に活発に購買いただいている」。一方で、ゼロコロナ政策を継続する中国については「(消費が)本格的な戻りは来年以降になるだろう」と見通しを話す。

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