ゴールドウインの2022年4〜9月期は、売上高が前年同期比18.6%増の453億円と過去最高を記録した。8月に発表した444億円の業績予想を上回った。
売上高を事業別に見ると、パフォーマンス事業が同23.0%増の162億円。登山やランニング需要が継続し、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」の高機能ライン“サミットシリーズ(SUMMIT SERIES)”をはじめ、ハイスペック商品がよく動いた。コロナで屈んでいた「スピード(SPEEDO)」は、スイムウエアとトレーニングウエアで支持を伸ばして本格的な回復を見せた。ライフスタイル事業は同15.3%増の256億円。キャンプ用品が堅調に伸びた。ファッション事業は同24.1%増の34億円だった。
営業利益は同60.0%増の52億円で過去2番目だった。営業利益率は11.6%で前年同期から3.0ポイント改善。原材料の高騰や円安といった減益要因があったが、秋冬商品の一部の価格見直しと商品発注量の適正化、在庫流動の徹底が奏功した。販管費の一部を下期へ繰り越したことも増益に寄与した。また韓国の持分法適用関連会社の好調により、経常利益は同94.3%増の74億円、純利益は同122.0%増の58億円でいずれも過去最高となった。
上期の業績予想を上回ったが、2023年3月期の通期予想は据え置く。8日に会見した渡辺貴生社長は「業績への寄与度が大きい第3四半期(10〜12月)の動向を見極めた段階で、必要があれば修正案を発表する」と説明する。足元の10月はダウンの代表モデル“ヌプシ”と“バルトロ”の初回投入分がほぼ完売するなど、好調な滑り出しとなった。