アディダス(ADIDAS)は11月8日、カスパー・ローステッド(Kasper Rorsted)最高経営責任者(CEO)の後任として、プーマ(PUMA)のビョルン・グルデン(Bjorn Gulden)CEOを任命した。2023年1月1日付で就任する。ローステッドCEOが退任を発表した8月の時点では後任が未定だったため、同氏は23年前半まで現職にとどまる見込みだったが、グルデン新CEOの任命に伴い11月11日付でアディダスを離れる。グルデン新CEOの就任までは、ハーム・オルマイヤー(Harm Ohlmeyer)最高財務責任者が暫定的に同社を率いるという。
グルデン新CEOはノルウェー出身の57歳で、以前はサッカーとハンドボールのプロ選手として活躍。1992〜99年には、アディダスのアパレル&アクセサリー部門のシニア・バイス・プレジデントを務めていた。また、デンマークのジュエリー会社パンドラ(PANDORA)のCEOに加えて、ドイツのシューズメーカーであるダイヒマン(DEICHMANN)や、アメリカのフットウエア小売会社ラックルームシューズ(RACK ROOM SHOES)などで要職を歴任。2013年からプーマのCEOを務めている。
ここ数週間、アディダスが後任探しのためグルデンCEOに接触しているのではないかという憶測が広まっていたが、プーマが10月26日に第3四半期決算を発表した際、同氏は記者からの質問に対して「そうしたオファーは受けていない」と返答。しかし、11月4日にプーマがグルデンCEOとの契約を更新しないと発表したことを受け、アディダスも同日、グルデンCEOを後任候補としてインタビューしていることを明らかにした。なお、プーマは新たなCEOとしてアルネ・フロイント(Arne Freundt)=チーフ・コマーシャル・オフィサーを任命した。