11月11日、中国最大のショッピングセールである「双十一」(ダブルイレブン、独身の日)が開催された。日本でもメディアで大きく取りあげられるほか、便乗したセールが行われるなどもはや中国の枠を超えて国際的なイベントにまで発展した。
そのダブルイレブンが今、転機を迎えている。アリババグループ、JDドットコムの二大EC企業によるGMV(総流通額)発表が毎年、最大の目玉ニュースとなってきたが、今年は両社ともにとりやめた。アリババは前年から横ばいと発表しているが、宅配便配送数は前年から1割減となっており、全体ではマイナス成長となった可能性は否めない。
前年比30%増、50%増が当たり前だったダブルイレブンにいったい何が起きたのか?その背景を探ると、中国EC市場の変化が見えてくる。
中国のECを発展させてきた“ダブルイレブン”
中国は世界一のEC市場として知られる。経済産業省の報告書「令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書」によると、B2C(消費者向け) EC市場の国別シェアで中国は圧倒的な世界一、なんと全世界の過半数を占めている。
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