ファッション

アームウォーマーを制する者は冬のスタイルを制す! 国内ブランドに学ぶアレンジ術【2022年秋冬トレンド】

 ひじから先を覆う“アームウォーマー”が、この冬の人気小物に浮上してきました。支持を集める理由は、“保温性”はもちろん、“レディーライク”や“腕の細見え”がかなうから。かさばって見えがちな冬のルックに変化をもたらすアイキャッチーな役割としても、申し分ありません。

 差し色に使いやすいところもメリットの一つ。異素材を取り入れれば、印象に奥行きを出せます。手袋と違って指を覆わないので、携帯の操作にも便利。着こなしのレイヤードに重宝したいアイテムです。

 「ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)」は、スリーブレスのコートにクラシックな柄のアームウォーマーを添えて、インパクトを生みました。アームウォーマーの他に、手袋やロンググローブを活用するスタイリングも提案しています。今回は、国内ブランドの2022-23年秋冬コレクションから、参考にしたいコーディネートをピックアップしてみました。

二の腕を“チラ魅せ”でヘルシー&セクシーに

 

 冬は服に覆われる面積が増えるので、もっさりした雰囲気に見えがち。でも、アームウォーマーで二の腕ゾーンだけ素肌見せすれば、重たく見えません。腕のぬくもりはキープしつつ、控えめながらヘルシーでセクシーな印象を与えられます。

 黒のチュールペプラムがドッキングされた、「ハイク(HYKE)」のネイビーのセットアップは、エレガントでシック。スリーブレスでコンパクトなシルエットですが、黒のアームウォーマーを着けて、肩口から二の腕にかけてだけを露出することで、ヌーディーな雰囲気を醸し出しました。足元はタイツとブーツでしっかり防寒。素肌を少しだけのぞかせることによって、冬でも抜け感のある着こなしが完成します。

 2枚目の写真「ペイエン(PEIEN)」は、レーシーな白のニットトップスと黒のセミフレアスカートのコンビネーションで、“白×黒”のクールなモノトーンスタイルに整えました。カットアウトやアシンメトリーな裾がリラクシングなムードのルーズトップスに、スーパーロングなアームウォーマーで、“ゆるずる”風のコーディネート。二の腕部分をさらして、腕を長く見せました。白い生地の隙間から素肌がのぞいて、クリーンな印象も強まっています。

ワンピースに異素材でレイヤードしてアクセント

 防寒よりもおしゃれ見えを重視したアームウォーマーも登場しています。ロンググローブへの転用も可能。アームウォーマーと手袋とのレイヤードといった、さまざまな活用パターンがあり、着こなしのバリエーションが広い点でもメリット大です。

 「ミカゲシン(MIKAGE SHIN)」のロンググローブは、トゲトゲした突起のディテールが目を引きます。日本の伝統工芸、有松絞りの職人が手仕事で加工しただけに、ひじから先にリュクスな雰囲気が宿っています。アートライクな柄ワンピースと合わせて、格上感を際立たせました。胸元と足首、指先をのぞかせて、冬のくるまれたイメージを遠ざけています。

 ロンググローブに別の手袋をレイヤードする“重ね付け”は、ひじから先にアクセントを加えるスタイリング。2枚目の写真「セイヴソン(SEIVSON)」は、右腕にニットグローブを重ねました。素材感やカラーが変わることで、左右のアシンメトリーが際立っています。ストレッチ素材とニットといった、異素材コンビネーションは、いっそう表情を深くしてくれそうです。

長袖にあえて重ねて動きを演出

 本来は脇役的な立場のアームウォーマーやロンググローブを、あえて主張するスタイリングも登場してきました。見た目の動きが出るだけでなく、腕の細さを印象付ける効果も期待できます。

 「レインメーカー(RAINMAKER)」のスーツルックは、ダブルブレストの前を開けて、気負わない着こなし。意外性を高めているのは、両腕のロンググローブ。あえてジャケットの上からかぶせて、つややかなレザーの質感を際立たせ、腕が細長く映る効果も発揮しています。色使いもブラックとパープル系とのツートーンでクールにまとめました。

 手袋や袖先をたるませると、無造作な雰囲気が出て、こなれた印象に整えられます。2枚目の写真「ニアーニッポン(NEAR.NIPPON)」は、長袖ワンピースの上にロンググローブを着用。しっかりかぶせた右腕とは対照的に、左腕は袖先をたるませて、ややルーズな見え具合に。あえてきちんと始末しないアレンジが、ワンピーススタイルに適度なエフォートレス気分を漂わせています。

 アームウォーマーは暖かさに加え、アイキャッチーさも印象付けやすいので、取り入れがいのある小物です。レイヤードコーデの一部として生かすのが、今までとは違うところ。ノースリーブや半袖、長袖どのタイプにも合わせられる点でも、魅力的なアイテムといえそう。冬のおしゃれを揺さぶるキーピースにうってつけなので、ぜひスタイリングに役立ててみてはいかが。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。