米ロサンゼルス発のライフスタイルショップ「アメリカンラグシー(AMERICAN RAG CIE以下、ラグシー)」は12月1日、新宿駅直結の商業施設、新宿フラッグスのリニューアルに合わせて2階にショップをオープンする。「ラグシー」は同館が1998年に開業した際、サザビーリーグと本国とのジョイントベンチャーで日本1号店を2階に出店していた。その店舗が2018年に閉まって以来、4年ぶりの再出店となる。
「ここ(新宿フラッグス)は日本1号店を出した場所。心はいつも新宿にあったので離れていたなんて意識はなく、コロナでちょっと休んでいたぐらいの気持ち」と、来日したマーク・ワーツ(Mark Werts)創業者兼CEOも茶目っ気たっぷりに語る。サザビーリーグとの契約終了に伴い、18年に国内全店を閉鎖。その後、19年に伊藤忠商事が本国とマスターライセンス契約を結び、日本で「ラグシー」を展開している。
当初はインポーターのコロネットがサブライセンシーとなっていたが、20年にOEM・ODM生産のレオン・インターナショナルの小売り子会社、カリテスにサブライセンシーが切り替わった。カリテスが運営する形で21年4月に原宿・キャットストリート沿いに出店しており、現在の国内実店舗は原宿と新宿フラッグスの2店。ほかは自社ECやZOZOTOWNなど。
LAの本店から仕入れた古着も
フラッグスの新店は総面積約152平方メートル。商品はウィメンズ、メンズ半々で、4割が買い付け、4割がオリジナル、2割が古着という構成だ。買い付けは「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「スタジオ ニコルソン(STUDIO NICHOLSON)」「アンユーズド(UNUSED)」など。「ウィンダンシー(WIND AND SEA)」「ヤングアンドオルセン ザ ドライグッズストア(YOUNG & OLSEN THE DRYGOODS STORE)」などとは別注アイテムも企画している。
古着はロサンゼルスの「ラグシー」から仕入れており、スエットやジーンズ、アウトドアブランドのフリースなど。また、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「セリーヌ(CELINE)」などデザイナーズビンテージのバッグやジュエリーもそろえる。価格はオリジナル商品のグラデーションカラーのウィメンズセーターが1万3200円(税込)、古着のスエットが1万2100円。
「ロサンゼルスの店舗もコロナ禍で5カ月ほど休業を余儀なくされた。しかし、本国ではNFTやカフェ、多数のブランドとのコラボレーションなど、さまざまな事業を行っており、1年後にはもっと面白くなる。海外は中国は一旦撤退したが、ドバイに(現地企業との協業で)3店を構えており、クウェートやサウジアラビアへの出店も話を進めているところ」とワーツCEOは話を続ける。現在も店頭に立つことは多いといい、「やっぱり人と話すことが好きだし、自分自身もボトムを買うときは店頭で試着して買いたい。でも、TシャツならECで買える。そんなふうに、実店舗とECの両方をバランスよく運営していくことが重要になっている」と語る。
日本国内は「当社との契約当初は年間5店前後の出店を予定していたが、コロナで止まっていた。商業施設からは多数の引き合いがあり、施設の改装が多い24年ごろからしっかり出店していく」とカリテス担当者。