「ザ・ロウ(THE ROW)」は11月30日から12月6日まで伊勢丹新宿本館1階ザ・ステージで、12月26日から2023年1月10日まで阪急うめだ本店で、それぞれ2022年冬コレクションの期間限定ストアをオープンする。店内にアメリカ人彫刻家ビバリー・ペッパー(Beverly Pepper)の日本初公開の作品6点を展示し、ヴィンテージ家具を据えるなどアートギャラリーのような空間に新作をラインアップする。
1922年生まれのペッパーは1950年代以降活躍した米国の女性彫刻家で、鋳鉄、銅などの硬質で“男性的”な素材を用い、“女性的”な柔和で繊細なオブジェを多く残している。その表現が「ザ・ロウ」のクリエイションに通じるものがあることから、同ブランドは、2020-21年秋冬コレクションでもショー会場に作品を飾り、ペッパーにオマージュを捧げるコレクションを発表した。
今回展示する6点は1960~70年代の作品で、国際的アートギャラリー、ペース・ギャラリーの協力で実現した。空間演出について細江光範ザ・ロウ・ジャパン代表は「タイムレス、エイジレス、テイストレスの価値を顧客と共有し、体感してもらえるスペースにしたかったと話している。
商品ラインアップはバッグが中心で、ブランドを象徴する“マルゴー(MARGAUX)”や、縦長シルエットが実用的な“N/S パークトート(N/S PARK TOTE)、今秋デビューしたジュエリーライクなクロージャーがポイントの“ソフィア(SOFIA)”、10万円を切る価格帯の小ぶりのバッグなどバリエーション豊富にそろう。
「ザ・ロウ」の日本におけるビジネスは現在、2017年に設立された米国本社100%出資の子会社ザ・ロウ・ジャパンが手がけている。ジャパン社設立当初は、アパレルが95%を占めたがこの5年でバッグ&シューズを強化し、売り上げが伸長。現在は11店舗を展開し、アパレル35%とバッグ・シューズ65%の構成となっている。80万円台の“マルゴー”や、3桁の価格帯のコートに安定した需要を得るなど、ラグジュアリー市場でシェアを広げている。