ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、最新テクノロジーではないRFIDが再び脚光を浴びる話。(この記事はWWDジャパン2022年12月5日号からの抜粋です)
【賢者が選んだ注目ニュース】
ユニクロが「サプライチェーンの全工程を管理・把握するシステム」を稼働
東レ、ユニクロとの戦略パートナーは「サステナ重視」へ 23年3月期に繊維で悲願の売上高1兆円に
技術そのものはそれほど新しくはないが、その技術を「どう応用し使うか」で新しい事業や顧客体験が可能になる事例が増えている。たとえばコーセーが銀座の旗艦店に設置して大きな話題になったメイクシミュレーター「カラーマシーン」は、プロジェクションマッピングの技術だ。マシンを小型化して色補正技術なども加えることで、顔の上での極めて自然なメイクシミュレーションを可能にした。「自分のなりたい姿」をビューティコンサルタントと試して、終了後は実際の製品で一緒に再現するという一連の体験が消費者からも支持され、即日で1カ月後の予約が埋まってしまうほどの人気という。
1980年ごろからすでに実用化がスタートしているRFIDも改めて注目を集めている技術の一つだ。アパレル業界ではすでにユニクロをはじめとする多くの企業が導入している。「ユニクロ」のセルフレジに商品を置くだけで何を、いくつ買ったかすぐわかるのは、RFIDのおかげだ。
これまでRFIDは、主に在庫管理を含むサプライチェーン・マネジメントに強みを発揮してきた。RFIDの仕組みは、埋め込んだタグが発する無線周波を使用して識別情報を読み取る技術で、商品が箱に入っていても瞬時にそれぞれの情報を取得できる。
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