秋田の伝統工芸である銀線細工をモダンにアップデートしたジュエリーブランド「トーロウ(TOUROU)」が誕生した。同ブランドのデザイナー兼代表は、さまざまなブランドの広報を手掛ける小松晴香。秋田県生まれの彼女が、日本の美しい工芸を残したいという思いからプロジェクトをスタートした。秋田銀線細工は、0.2mmの銀線でつくり出され、雪の結晶のような繊細な輝きが特徴だ。彼女によると、地元でも銀線細工を知る人は若い世代を中心に減ってきており、その職人も70~80代と高齢化しているという。地元の土産屋に並ぶ銀線細工のブローチや帯留めを見て、銀線細工の美しさを残したいという小松の思いが込められている。
銀線細工とは、江戸時代にオランダから渡来した技術で、秋田に銀山が多くあったことから、その技術が武家の嫁入り道具や武器の装飾用に根付いたといわれる。
完全受注生産で展開する「トーロウ」のジュエリーは、銀線が描くレースのような繊細な模様が特徴。伝統工芸の技術を生かしつつ、天体や自然の美しさを表現している。一つ一つ手仕事で仕上げられるため、風合いが異なるのも味わいの一つ。小松の「長く着用してほしい」という思いから、アフターフォローも充実。シルバー磨きや購入後のリメイクなど細やかに対応するという。
ジュエリーのラインアップは、ネックレス、ピアス、リング、ブレスレットなど。価格帯は2万〜18万円程度。公式ECで12月15日から注文を受け付ける。