「ユニクロ(UNIQLO)」2023年春夏物は、外部デザイナーやディレクターとの協業ラインでもきれいな色の打ち出しがカギになっている。英国のジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)との協業ライン「ユニクロ アンド ジェイ ダブリュー アンダーソン(UNIQLO AND JW ANDERSON)」は、レトロプレッピーなスポーツスタイルと色の提案を掛け合わせた。
テニスやバドミントン、ラクロスといった競技のユニフォームからデザインしたアイテムが中心となる。スコートのようなプリーツミニスカートとシャツのセットアップや、ワンピース感覚で着られるビッグラガーシャツ、チルデン編みのセーターやベストといった、キャッチーなアイテムが豊富。金ボタンの紺ブレ風にアレンジした“感動ジャケット”(ウィメンズ税込6990円、メンズ7990円)はこのコラボだからこそのアイテムだ。メンズでは、テニスプレーヤーなどの柄をプリントした開襟シャツやショーツも企画した。
アスレチックムードな「ユニクロ ユー」
パリR&Dセンターのクリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)がディレクションする「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」もスポーツのムードがいつも以上に漂う。トレーニングウエアの上に、オーバーサイズのユーティリティーアウターを羽織ったスタイルが中心。それを、独特なダスティートーンのパステルカラーで見せる。今季はダークトーンのオレンジやベージュに、深いパープル、グリーンを差してポイントにする。背中や肩が大きく開いたタンクトップやレギンス、ポンチョのようなシルエットのコートなどが代表的な商品だ。トレンドの透ける素材で開襟シャツを作っているのもポイント。メンズではガウチョのような太いショーツも目をひいた。
20周年の「UT」は新ディレクターの色を発信
22年に立ち上げ20年周年を迎えたグラフィックTシャツブランド「UT」は、22年春に2代目クリエイティブ・ディレクターに就いた河村康輔のもと、ボディーのシルエットや素材の厚みなどを見直している。上野伸平などと組んだ“スケーターコレクション”やメディアの「ハイプビースト(HYPEBEAST)」と組んだカルチャームードの強いコレクションなどで、河村色を発信している。
仏人モデルのイネス・ド・ラ・フレサンジュ(Ines de la Fressange)との協業ラインも色柄を推す。マドラスチェックや小花柄、ギンガムチェックなどを、リネンシャツやフィット&フレアのワンピースなどに載せたスタイルが代表的な商品だ。