毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2022年12月19日号からの抜粋です)
向:日本のファッション業界でさまざまなサステナビリティに関するアクションが起こっています。点となっているそれらを結びつけたり、新しい技術や新しい才能を浮かび上がらせる場を作りたいと考えていました。11月にトランクホテルで開催したサミットは、それが実現できてうれしかったな。
木村:3回目でしたが初のリアル開催でしたね。6セッション各150席があっという間に埋まりましたし、オンライン視聴回数は昨年の1カ月分を1週間で達成しました。大変でしたが、充実しましたね。
向:セッション中に私の記憶のあやふやだった部分を客席から助けてくれる声が飛んできたり、帰り際に参加者が「自分はこう思った」という意見を語ってくれて、リアル開催の醍醐味!を感じたな。
木村:私も、参加した学生の一人が、「『Z世代はサステナビリティ意識が高い』と言われることに引け目を感じているけれど、やっぱりサステナ関係の仕事がしたいです」と言いに来てくれて、すごくうれしかったです。
向:うんうん。次回は来場者が発話できる、インタラクティブな場を設けたいね。CFCL、ファーメンステーション、パタゴニア日本支社というBコープホルダーが勢ぞろいしていて、それも貴重な機会だったと思う。ケリングのサステナビリティ担当のトークセッションが終わった瞬間に「マダム!」と駆け寄ったスタートアップの人がいたけれど、私はそういう瞬間が好き。つながりがないとイノベーションは生まれないから、“会いたい人に会える場所”にできて、本当に良かった。
木村:私、そういうスタートアップの人たちがピッチできる場を作りたいです。国境を越えてアピールできるような。それから次回は海外のデザイナーにも参加してもらいたいです。
向:賛成!来年の大きな目標としては、いかに日本の最先端を世界へ出していくか、だね。夜のパーティーまで長丁場なサミットだったけれど、インパクトは一瞬の方がいいんじゃないかというのも今回の学びでした。各セッションの要旨は特集でまとめましたが、サステナビリティの現状と未来を知ることができる内容にできたと思います。