アダストリアとヤマト運輸はロジスティクスパートナーシップ協定を19日に締結した。原材料の調達から商品の生産、オムニチャネルでの販売まで国内外に広がるアダストリアのサプライチェーンにおける物流のあり方、在庫の持ち方を見直すことで温室効果ガス(GHG)排出量の削減を図る。2023年中に一定の成果を上げることを目指す。
今後は、アダストリアが持つファッション産業のサプライチェーンの知見とヤマト運輸の国内外に広がる物流インフラとロジスティクスのノウハウを活用し、他のファッション企業などとも協力しながら取り組むという。
木村治アダストリア社長は、「ファッション業界をとりまく社会課題は、個社だけで解決できるものではなく、関係企業や地域社会、お客さまと共に継続的に取り組んでいくことが重要だ。今回のヤマト運輸とのロジスティクスパートナーシップ協定を契機に、まずは当社の事例をベースにしながら仲間を集めて取り組みの輪を広げてゆく。適時適量の在庫管理や共同配送の仕組みづくり、環境負荷の把握に必要なルールの整備など、業界全体でナレッジをシェアし合いながら共に成長できる土壌をつくりたい」と話している。一方、恵谷洋ヤマト運輸専務執行役員は「今回のアダストリアとの協定は、サステナブルファッションの実現に向けた重要な一歩と認識している。まずは同社のサプライチェーン改革に向けた取り組みを開始し、そこでの成果をファッション業界内に共有・拡大していく」とコメントしている。