「無印良品」の食品や生活雑貨の一部を2023年1月以降値上げする。値上げを行うのは23年春夏商品全体の約2割で、値上げ幅は平均で約25%。同社は21年秋冬まで、サプライチェーンの見直しによる定番商品群の値下げをシーズンごとに行い、成長の原動力としてきた。原価高騰や円安により状況はそこから大きく変わっている。「不揃いバナナバウム」は150円から180円に、「素材を生かしたカレー バターチキン」は350円から390円に、「やわらかポリエチレンケース・小」は490円から590円に変更する。
1月13日に大型家具、プラスチック収納、布団カバーなどのファブリック類、食品などを、2月3日に生活雑貨の小物商品を値上げする。他の値上げ商品は「ポリプロピレン収納ケース 引出式・横ワイド・大」(1790円から2290円に)や、「脇に縫い目のない 二重ガーゼパジャマ(紳士・婦人)」(3990円から4990円に)など。良品計画が運営する「イデー(IDEE)」の家具の一部商品も同様に値上げする。ECや店頭購入時の配送料も改定し、中型配送品の配送料は2500円から3000円にする。
併せて今春は、21年1月に本格開始していた家具レンタルの月額定額サービスの対象商品を2倍超に拡大する。2月3日から、対象商品を従来の35アイテムから72アイテムとする。「将来的に家具については、販売中心のビジネスモデルから月額定額サービスモデルへの転換を目指す」(発表資料から)。また、リサイクル・リユース推進として、2月3日から一部を除く全店舗で同社が販売したプラスチック商品の回収を始める。プラスチック商品は大体素材商品への100%移行を目指し、プラスチックの代わりに紙や再生プラスチックを使ったボックスなどを順次販売していく。価格は既存プラスチック商品と同じにする。