コロナ禍で、インスタやユーチューブ、ティックトックなどの発信者は雨後の筍のように増えた。薄っぺらな発信は埋もれてしまう時代。何万、何十万というフォロワーを抱えるインフルエンサーも生存戦略を模索する。メンズインフルエンサーの金山大成は「自分より若い世代では、『発信すること』が当たり前。うかうかしていられない」と話す。一昨年、銀座の元テーラーと組んで立ち上げたアパレルブランドは品質も価格も、いわゆる「インフルエンサーブランド」とは一線を画す本気度。「ランウエイに出たい」と夢を語り、熱量でファンを巻き込む。元祖ファッションユーチューバーのハズムも、運営するセレクトショップが「話題性だけでは続かない」という危機感を持ち、店作りを刷新。「リーチ」や「収益」といった目先の数字にとらわれず、自分の個性を掘り下げ、ファンとの強いつながりを作っている。(この記事はWWDジャパン2022年12月26日号からの抜粋です)
【「服作り」を究める!】
金山大成/ワンファイブCEO 「サブレーションズ」ディレクター
金山大成/ワンファイブCEO 「サブレーションズ」ディレクター
金山大成(かなやま・たいせい):1994年石川県生まれ。大手セレクトショップの店長や販促、デジタルマーケティングを経験し独立。アパレルブランド「サブレーションズ」やジュエリーブランド「ヒアーズ」をディレクションする。INSTAGRAM : 218000 followers /YouTube : 47000 subscribers PHOTO:TAMEKI OSHIRO
■高感度セレクトも評価する服 ランウエイへの夢を旗印に
金山大成はインスタグラムフォロワー約20万人(12月時点)を抱えるインフルエンサーだ。2020年には銀座の元テーラーである中村泰貴と組んでファッションブランド「サブレーションズ(SUBLATIONS)」を立ち上げた。
金山がブランド全体のディレクションを、中村がデザインやパターンを担い、ミニマルでひねりの効いたデザインのアパレルを打ち出す。価格はジャケットで5万〜7万円、コートであれば10万円以上のものもある。EC販路中心としては高価格帯だが、これまでローンチした6つのカプセルコレクションは在庫をほぼ売り切った。
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