ジェイアール名古屋タカシマヤ(JR名古屋高島屋)は、2022年12月の単月売上高が過去最高を記録したと発表した。百貨店業態のJR名古屋高島屋と、隣接するショッピングセンター業態のタカシマヤゲートタワーモールの合算の12月の単月売上高が194億円になった。コロナ前の19年12月の180億円を上回った。22年暦年(1〜12月)でも19年を0.1%上回る1658億円を達成し、過去最高を更新した。入店客数はコロナ前に比べて未だに2〜3割落ち込んでいるものの、ラグジュアリーブランドや時計・宝飾品といった高額品の動きが活発で売り上げを押し上げた。
コロナ下の行動制限や休業がなくなり、売り上げ回復が鮮明になった。12月単月では、売上高が21年同月比9.2%増、入店客数が2.2%増。22年暦年では、売上高が21年比20.0%増、入店客数が15.2%増だった。ただ客足が完全に戻っているわけではない。コロナ前の入店客数と比較すると、22年12月が19年12月比17.3%減、22年が19年比26.4%減で終わっている。
入店客数の回復の遅れをカバーしたのは、高額品を扱う特選売り場(ラグジュアリーブランド)だ。特選売り場の22年暦年の売上高は、19年比で49%増。既存の有力ブランドの販売が好調なことに加え、22年春から段階的な増床が寄与した。また21年7月に隣接する大名古屋ビルヂングに開設した高級時計売り場「タカシマヤウォッチメゾン」の新しい顧客の獲得に成功した。12月もクリスマス商戦やボーナス商戦で高額品が活発に動いた。