イタリア発カルツェドニア・グループは、レッグウエアやビーチウエア、ランジェリー、 カシミヤウエアなどのブランドを傘下に持つグローバル企業だ。同グループは1986年、ヴェローナ近郊で創業し、わずか約35年で55カ国以上、5076店舗を有するまでに成長した。10月末に、3年ぶりに同グループのサンドロ・ヴェロネージ(Sandro Veronesi)会長兼創業者が来日し、イタリア大使館でカクテルパーティーを開催した。素材調達からデザイン、生産、販売まで全て行い、高品質の商品を求めやすい価格帯で提供し、事業を拡大し続けている。世界的に継続成長し続けるカルツェドニア・グループの革新性に迫る。
カルツェドニア・グループは、レッグウエア の「カルツェドニア(CALZEDONIA)」をはじめ、ランジェリーやインナーウエアの「インティミッシミ(INTIMISSIMI)」「テゼニス(TEZENIS)」、メンズ向け「インティミッシミ ウォモ(INTIMISSIMI UOMO)」、カシミヤなどのニットウエアを展開する「ファルコネーリ(FALCONERI)」、ブライダル・パーティードレスの「アトリエ・エメ(ATELIER EME)」、ワインショップの「『シニョルヴィーノ(SIGNORVINO)』を傘下に持つ。最近それらに、ミラノ・ファッションウイークでもおなじみの『アントニオ マラス(ANTONIO MARRAS)』が加わった。 これらブランドのラインアップからも、同グループのイタリア的なライフスタイルを謳歌する姿勢が見受けられる。また、このように大規模ながらも、家族経営というのは珍しい。日本では、「カルツェドニア」「インティミッシミ」「ファルコネーリ」の3ブランドを展開している。
ヴェロネージ会長は、「コロナが落ち着いて、日本で新たな方向性を祝うためのイベントだ」と語った。彼が同グループを創業したのは約35年前のことだ。「創業時は1店舗しかなかった。高品質のファッションを手に取りやすい価格で提供する目的で、デザインからコミュニケーションまでわれわれ自身でやってきた。それが消費者に支持された理由だ」と続ける。同グループが世界で成長し続ける理由の一つに投資がある。ヴェロネージ会長は、「毎年、工場や店舗に約2億ユーロ(約276億円)投資する」とコメント。同グループが提供するファッショナブルで高品質、快適なニットウエアは多くの消費者に支持されている。サンドロ会長の息子でカルツェドニア・グループのアジア・パシフィックを管轄するマッテオ・ヴェロネージ氏は、「日本人女性は品質にこだわるため、われわれのブランドが支持されたのだと思う」と話す。同グループの成長の背景には、イタリア人のフレキシビリティーと日本人の組織力の強い結びつきがあるようだ。
ファルコネーリ銀座店
03-6264-5063