2023年最初の「WWDJAPAN」は、「2023年の展望」特集です。昨年もファッション&ビューティを国内外で取材してきた「WWDJAPAN」編集部員が11のトピックスについて22年を振り返りながら、23年の展望を語り合いました。トピックスは、「デザイナーの就任・退任」「国内トレンド」「国内アパレル」「海外ニュース」「次世代富裕層」「メタバース」「スポーツ」「サステナビリティ」「Z世代」「ビューティ業界のM&A」そして「ヘアサロン業界」。いずれも昨年1年、業界で何度も見たり、聞いたりしたホットワードばかりです。
「国内トレンド」では、コロナ禍のベーシック回帰で「もはやトレンドは生まれない」とさえ言われてきた市場で、ついに、ついに回転してきたトレンドについて語り合っています。クロップド丈のトップスやジャケット、透けるインナーはもちろん、話は「シーイン(SHEIN)」や韓国アイドルの「ニュージーンズ(NewJeans)」にまで及びました。「ニュージーンズ」は、これまでの韓国アイドルと何が違うの?影響力絶大の彼女たちのスタイルを紐解けば、新しいトレンドが掴めるかもしれません。
「国内アパレル」では、二極化が進む中でもまだまだ大きなアッパーミドルの市場で存在感を増すキープレーヤーについて語り合っています。このジャンルを取材する記者たちは、「コロナ禍をバネに下克上が起こった」と分析。「プレーヤーの入れ替わりが加速している」と捉えています。果たして、新たなメーンプレーヤーは、どこなのでしょう?「次世代富裕層」では、まだまだ未開拓な市場の広さについて考えています。とある百貨店では、50〜60代の富裕層の増加率は1ケタ程度なのに、30〜40代富裕層の増加率は数倍レベルだそう。そんな富裕層は、世界が再び開かれても国内消費を続けるのか?展望しています。「ヘアサロン業界」では、ついに到来した「服を変えるように髪色を変える時代」の今後について考えています。見習うべきは、「白髪ぼかし」に代表されるサロンスタイリストのSNS集客術です。一方彼らは、SDGs時代の美意識を磨くことに腐心しています。そんな彼らに手を差し伸べる人たちは誰なのでしょう?
また座談会の合間には、年末のビッグニュースまで盛り込んだ「国内外のファッション&ビューティニュース総まとめ」年表を掲載しています。とってもコツコツと作った見開きページをぜひお楽しみください。
そのほかは、突然のデザイナー交代でも好業績が続いている「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」のバルトロメオ・ロンゴーネ(Bartolomeo Rongone)が米「WWD」のサミットに登壇した際のスピーチを掲載しています。なぜ「ボッテガ・ヴェネタ」はSNSをやめたのか?ビジネスに悪影響はないのか?代わりに、どんな手段でZ世代とつながろうとしているのか?について、雄弁に教えてくれました。ファッション&ビューティパトロールでは、交尾をするウサギをモチーフにした「#FR2」を手掛ける石川涼せーの社長にインタビューを掲載。新年早々から、痛快なフレーズのオンパレード。これを読めば、ウサギのように思い切ってジャンプしてみたくなること間違いなしです!