「無印良品」を運営する良品計画の2022年9〜11月期連結業績は、売上高に相当する営業収益が前年同期比11.4%増の1369億円、営業利益が同54.9%減の50億円、純利益が同50.3%減の38億円だった。積極出店により増収は確保したが、円安と原材料高により大幅な減益となった。
国内事業の9〜11月の既存店売り上げは同7.7%減だった。「当初の計画通りであり、新規出店した店の進捗も悪くない」(堂前宣夫社長)が、コスト高騰に飲み込まれた。国内は地方スーパーマーケット隣接地などに積極出店し、純増数は3カ月間で33店、海外を合わせると46店。
22年秋冬から改革を進めている衣服・雑貨カテゴリーの国内既存店売り上げは同0.5%増。「衣服・雑貨は改革によって全体的に下げ止まった。キャンペーンで打ち出した“あったか綿”インナーが好調だった」といい、「まずはスタート地点に立った」と評価する。大型家具やファブリック類の不調により、生活雑貨カテゴリーは同12.2%減と苦戦が続いている。「変化を打ち出せず、競合の中で価格競争をしてきたこと」が不調要因として、大型家具は事業モデルを販売型からサブスクリプション型に今春から順次切り替えを進める。
1月13日以降、大型家具、食品など、全商品の約2割で値上げを予定する。「値上げすれば価格に敏感な客は離れてしまう。値上げ前の価格で打ち出せる新商品をそろえることで、離反を防ぐ」戦略を立てる。23-24年秋冬も一部で値上げを予定する。
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