ファッション

信濃屋の白井俊夫顧問が死去 ピッティなど伊ファッションを先駆的に伝える

 横浜のセレクトショップ、信濃屋の白井俊夫顧問が1月6日に死去した。85歳だった。信濃屋が11日に発表した。同店によると、「1年ほど療養していた」という。また、「故人および遺族の意思により、通夜・告別式は家族で執り行い、日程や会場についての通知は行わない」という。

 白井顧問は1937年12月3日生まれ、神奈川県出身。55年に信濃屋でアルバイトを始め、61年に入社した。86年から2008年まで仕入れのため、欠かさず渡伊。クラシコイタリアブーム前夜のピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)などから、多くのブランドを日本に紹介した。17年に発行された写真集「ジャパニーズ・ダンディー・モノクローム」(万来舎)では表紙を務めた。“365日、襟のある服を着る”“スニーカーは履かない=革靴派”など、「ジャパニーズ・ダンディー」を地で行くスタイルを支持するメンズファッション関係者は多い。

 信濃屋の創業は1866年(慶応2年)。“日本最古の洋品店”として知られる。店名は、創業者の吉澤長次郎が信濃(長野県)出身だったことから命名。開店時は、海外渡航する極めて少数の日本人に洋服を売っていたという。

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