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阪神・淡路大震災を“生き抜いた”ビンテージ日本酒「現外」 28年熟成で1本24万2000円

 Clearが運営する日本酒ブランド「サケハンドレッド(SAKE HUNDRED)」は1月24日、28年熟成日本酒「現外」(500mL、税込24万2000円)を公式サイトにて数量限定で発売する。販売開始は同日18時。

 1995年1月17日に起こった阪神・淡路大震災では、日本三大銘醸地のひとつである兵庫県の酒蔵も大きな被害を受けた。「現外」の製造元である沢の鶴酒造では7棟あった木造の蔵全てを含む20数棟が全壊。その中で被害を免れた一部のタンクには、「酒母※」と呼ばれる醸造の途中段階の液体が残された。醸造設備の被災等により当時の商品化はかなわず、酒母の段階で搾られ清酒に。熟成庫で20数年の時を経て、円熟味を帯びたまろやかな味わいへと姿を変えた。酒母段階の液体は、一般的に酸味と甘味が強く、もったりとしがち。「現外」は、酒母絞りならではの酸味が旨みと甘味を立たせ、立体的で透明感のある味合いが特徴だ。外観は深みのあるアンバー。カラメルのような甘味と苦味、ドライフルーツやオリエンタルスパイスを思わせる複雑でいて芳醇な香りを味わうことができる。

 「現外」を寝かせているタンク内の残存量から、今後の販売可能数は3000〜4000本と想定している。熟成の度合いや味わいの変化、希少性から「現外」は日本酒の熟成の価値を示す酒として、2019年の発売開始(当時の価格は税込15万円)から毎年価格改定を加えている。1本1本にシリアルナンバーを付与し、購入者には熟成年数と品質保証を付与したギャランティカードと共に発送する。

 「サケハンドレッド」は、「心を満たし、人生を彩る」をブランドパーパスに掲げる。味覚を楽しませるだけでなく、心の充足や人と人との豊かな関係などによって生まれる体験価値を提供する日本酒ブランドとして、グローバルなラグジュアリーシーンの開拓を目指している。

※日本酒を醸造するために培養された酵母

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