ファッション

「リトゥンアフターワーズ」が長崎・五島列島で新作展示 潜伏キリシタンの集落残る島で装いの可能性を問う

 山縣良和が手掛ける「リトゥンアフターワーズ(WRITTENAFTERWARDS)」は1月20日から、長崎県の五島列島北部に位置する小値賀島(おぢかじま)で、新作コレクション「writtenafterwards 12 Isolated Memories」の展示・受注会を行っている。22日まで。小値賀島や、小値賀島から2キロ離れた無人島、野崎島で現地リサーチを行い、コレクションを制作した。

 小値賀島へのアクセスは、佐世保からフェリーで3時間。古くは中国大陸との貿易ルートの要衝として栄えた島で、周辺には野崎島を含めいくつかの島がある。野崎島には江戸時代に潜伏キリシタンが弾圧を逃れて移り住んだ集落跡などもあり、ユネスコの世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成している。

 山縣は父親の出身地が長崎で、山縣自身も幼少期に島原に住んでいた時期があるという。そうした縁から「長崎でも活動したいと以前から考えていた。コロナ禍で何度も延期となったが、今回ようやく実現した。島での活動は今後もつづけ、広がりを持ったプロジェクトにしていきたい」とブランドの広報担当者はコメントしている。

 山縣やデザインチームと、山縣が2018年から講師を務めている東京藝術大学の学生、写真家の田附勝、濱田祐史で現地リサーチを実施。そこからインスピレーションを得てコレクションを制作した。「リトゥンアフターワーズ」の新作を展示するだけでなく、小値賀島、野崎島の各所に田附や濱田、学生たちの作品も展示する。

 追って1月27〜31日には、東京の代田橋駅近くでも展示・受注会を開く。

■「writtenafterwards 12 Isolated Memories In Ojika Island」
日時:1月20〜22日、11〜18時
場所:長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷1984-1 旧小西邸

■「writtenafterwards 12 Isolated Memories In Tokyo」
日時:1月27〜31日、11〜19時(31日は18時まで)
場所:東京都杉並区和泉1-8-3 いせやほり

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