フランス・パリ発ジュエラー「ブシュロン(BOUCHERON)」は1月パリで、新作ハイジュエリーコレクション“ライク ア クイーン”を発表した。同コレクションは、昨年他界したエリザベス2世のダブルクリップブローチから着想を得たものだ。エリザベス2世は、18歳の誕生日に贈られた「ブシュロン」のアクアマリンとダイヤモンドのダブルクリップブローチを在位中に幾度も着用。このブローチは、2012年のダイヤモンドジュビリー(即位60周年を祝う式典)や22年のプラチナジュビリーなど、重要な場面でエリザベス2世の装いに輝きを添えた女王のお気に入りのジュエリーだった。
ブシュロンのクリエイティブディレクターであるクレール・ショワンヌ(Claire Choisne)は、20年にアーカイブでアール・デコスタイルのこのブローチの資料を見て、アクアマリンの淡いブルーが調和する対称的なフォームと幾何学的なデザインに魅了されたという。エリザベス2世のセンチメンタルな思いが込められたブローチを着想源にアール・デコをテーマにしたコレクションを制作することにした。
“ライク ア クイーン”を制作するにあたり、ショワンヌは、ロイヤルコレクションのジュエリーの本質を捉え、あらゆる枠や定義を超越したハイジュエリーに昇華。全18作品から構成される同コレクションは、エリザベス2世のカラフルなファッションを想起させる鮮やかな色使い。アクアマリンやピンクトルマリン、エメラルドなどのカラーストーンの周りにラッカーを使用しその色合いを強調している。
また、ジェンダーレスにジュエリーをまとえるように、さまざまな着け方を意識した。シングルでもダブルでも、そして、パーツを外してマルチに着用できるモダンなハイジュエリーばかりだ。