日本には「メード・イン・ジャパン」の価値を信じるファッションデザイナーがいる。彼らに共通するのは、職人のクラフツマンシップを心から尊敬していることだ。クリエイションのために職人と同じ目線で対話し、時には格闘する。そして日本のモノ作りを次代へつなごうという強い意思を持ち、一着一着を共創する。 (この記事は「WWDJAPAN」1月16日号からの抜粋です)
【TELMA】
西洋の感性×匠の技術
「テルマ」が目指す
“一歩先”のクラフツマンシップ
デザイナーの中島輝道は、「ドリス ヴァン ノッテン」や「イッセイ ミヤケ」で経験を積み、産地との密なコミュニケーションを重ねて服作りに向き合ってきた人物だ。「テルマ」では、中島デザイナーが西洋で培った感覚やテクニックを、日本の四季の美しさなどを融合しながら、日本の産地で作り上げている。
22年春夏コレクションからブランドをスタート。エレガントなスタイルを強みにしながらも、マニアックなモノ作りのテクニックが話題を集め、デビューからファッション玄人たちの注目の的に。現在は伊勢丹新宿本店やユナイテッドアローズ、バーニーズ ニューヨークなど23社で取り扱いがある。
中島デザイナーは日本のモノづくりの現場について、「ヨーロッパの産地にもよさや強みはありますが、日本の産地は圧倒的に高いクオリティーで仕上がる。ウールからリネン、コットン、合繊まで非常に高いクオリティーで製造できるのは日本だけです」と感嘆する。前職のブランドでも素材の開発から力を入れ、工場や職人との信頼関係を築いてきた。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。