ワールドは2023-24年秋冬、自社開発のサステナブル生地ブランド「サーキュリック(CIRCRIC)」を立ち上げ、自社ブランドへの導入や他社への外販を開始する。同社は26年3月期末までに、商品全体の2割を再生・リサイクル素材などの環境配慮型素材に切り替えることを目指している。
今回は「環境省 令和4年度サプライチェーンの脱炭素化推進モデル事業」の取り組みの一環として、2種の素材について、紡績や織布、染色といったそれぞれの製造工程における温室効果ガスの排出量を算出・数値化。排出抑制効果を取引先や消費者に明示する。23-24年秋冬は、豊島と、ペットボトルの再生ポリエステルとオーガニックコットンを混紡したシャツ素材を開発。製造工程で排出される温室効果ガスを従来比23.4%削減した。中伝毛織(愛知県一宮市)と組んだ裁断端材などを使用した再生ウールは、バージンウールと比較して温室効果ガスの排出を33.7%減らした。
今後はサステナブル素材を使った生地開発を加速。また、同社は消費者の不要衣料の回収キャンペーン「エコロモキャンペーン」を定期的に実施しており、年間の回収衣料は約100万点。今後は取り組みのさらなる拡大を検討する。「ゆくゆくは消費者からの衣料品回収・再生をクローズドなループとして、廃棄のない社会を目指していきたい」(八木恵美子ワールド SDG s推進室 室長)。