ロンハーマンは、米ハワイ州オアフ島の新店舗「ロンハーマンワイキキ店」を2月11日(現地時間)にオープンした。出店先は、ワイキキビーチに臨むオアフ最古のホテル「モアナ サーフライダー ウェスティン リゾート&スパ(MOANA SURFRIDER, A WESTIN RESORT & SPA, WAIKIKI BEACH)」の1階。ワイキキのメインストリート“カラカウア通り”に面し、ローカルの人から観光客まで終日賑わう一等地だ。オープン前日には、祈祷師“カフ”によるセレモニー“ハワイアンブレッシング”を経て、レセプションパーティーを行った。「ロンハーマン」日本上陸の立役者で、同事業を統括するサザビーリーグの三根弘毅取締役上級執行役員兼リトルリーグカンパニー・プレジデントは、集まった人々を見て「感動だね。ここにいる人々のバイブがいい。店だけど、店じゃない。心の緊張がほぐれて、癒やされて、明日から頑張ろうと思えるーーそんな“場所”になってほしい」と語った。
地球や海に着想したアートで
ブランドメッセージを発信
店舗面積は約297平方メートル。別ブランドが退店したタイミングで出店を決め、2年半の準備期間を経てオープンにこぎ着けた。店舗脇にあった入り口を正面へと変更し、入り口付近の床を下げて開放感を演出するなど、内外装から大きく手を加えた。
店内は白を基調としたクリーンな空間で、什器は大理石やウッド、シルバー、ゴールド調など、さまざまな素材をミックス。また、捨てられたスケートボードデッキを無数に重ね合わせたアンモナイト型のウオールアートをはじめ、“地球”や“海”に着目したアートを飾り、「真の持続可能な活動を探求する」という「ロンハーマン」のメッセージを伝える。
ハワイだから実現した限定品と
同店らしいテイストミックス
ほかにない店舗体験を目指して、限定商品を多く企画した。ウィメンズは、ハワイの伝統衣装“ムームー”をリメイクしたジャンプスーツや、インド産のビンテージのブロックプリント生地を使ったワンピース、ハワイの朝焼けをイメージした持ち手が付く「ステートオブエスケープ(STATE OF ESCAPE)」のバッグなど。メンズは、ビンテージのミリタリーシャツにハワイにまつわる絵柄を手刺繍した商品や、黒を基調とするゴルフウエア「オブシディアン(OBSIDIAN)」に別注したホワイトカラーの限定ウエアなどのほか、「ロンハーマン」メルローズ本店のオリジナルライン「アールエイチエルエー(RHLA)」を他店で初めて扱う。雑貨も豊富で、ハワイの伝統染め技術“スロウタイド”を駆使したビーチタオルや、「ミアー(MIIR)」とのコラボタンブラーなどがそろう。
カラカウア通りは世界中のメゾンブランドが直営店を構えるが、セレクトショップという業態は珍しいという。同店ではリゾートやパーティーでの着用を想定しながら、さまざまなテイストを隔てなく並べて“自由なファッションの楽しさ”を表現する。
「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」「ザ・ロウ(THE ROW)」「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」などのデザイナーズブランドの新作に、“現代のハワイアンスタイル”を提案するオアフのアパレルブランド「サルベージパブリック(SALVAGE PUBLIC)」のスエットやデニムパンツ、「リーバイス(LEVI'S)」のリメイクデニムで知られる「リダン(RE/DONE)」のホワイトデニム、プロサーファーのケリー・スレーター(Kelly Slater)とクリエイティブ・ディレクターのジョン・ムーア(John Moore)によって設立された「アウターノウン(OUTERKNOWN)」の水着などをミックスする。LA拠点のファインジュエリー「ホーセンブース(HOORSENBUHS)」もハワイ初上陸する。
同店は、サザビーリーグが米ロンハーマンから商標・事業を譲受してから初の海外店舗だ。今後の海外出店について三根プレジデントは、「もちろん考えているが、場所は慎重に選ぶ。ハワイだって、アラモアナ(センター)のほうが儲かるだろうけど、そこに興味はない。他の店から、『そんなところに?』と思われるような場所で、自分たちにしかできない面白いことをしたい」と話す。