ファッション

コム デ ギャルソン2023-24年秋冬メンズ展示会リポート 「パレス」「ラコステ」「ニューバランス」など注目コラボをおさらい

 コム デ ギャルソンが東京・青山の本社で2023-24年秋冬メンズ・コレクションの合同展示会を開催しました。同展示会には、「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS)」や「ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN)」をはじめ、「コム デ ギャルソン・シャツ(COMME DES GARCONS SHIRT)」「ブラック・コム デ ギャルソン(BLACK COMME DES GARCONS)」「プレイ・コム デ ギャルソン(PLAY COMME DES GARCONS)」などのブランドが集結。そこで、各ブランドが発表した注目のコラボアイテムの一部をピックアップしてご紹介します。

JUNYA WATANABE MAN

 まずは「ジュンヤ ワタナベ マン」から。「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」や「カリマー(KARRIMOR)」といった“定番”を中心に、毎シーズン10近いブランドやアーティストとのコラボを発表しています。23-24年秋冬コレクションの目玉はなんと言っても「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS)」と「インナーラウム(INNERRAUM)」でしょう。

 「パレス スケートボード」も毎週のようにコラボ商品を発表し、ここ数年は「グッチ(GUCCI)」や「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」といったファッションど真ん中の“大物”とのプロジェクトも成功させていたものの、「ジュンヤ ワタナベ マン」とのタッグを予想していた人はそう多くないはず。展示会では、ランウエイに登場していた多数のポケット&フード付きテクニカルジャケットのみの展示で、ほかにもアイテムが登場するのか気になります。

 「インナーラウム」は、モータースポーツで使用されるプロテクターやハーネスの部品など、異なった背景を持つ材料を分解・再構築して新たなアイテムを生み出すベルリン拠点のブランド。初コラボとなった今回は、「ジュンヤ ワタナベ マン」の洋服を解体・再構築したジャケットやベスト、バッグなどをそろえます。どれも硬質なマテリアルとプロテクティブなディテールが男心をくすぐり、素直に「カッコいい」と声が漏れるほどのアイテムに仕上げています。

 ほかにも、スプラッターペイントを施した「ティンバーランド(TIMBERLAND)」とのブーツや、「オークリー(OAKLEY)」と「ブレインデッド(BRAIN DEAD)」によるプロジェクト“オークリー ファクトリー チーム(OAKLEY FACTORY TEAM)”とのスニーカー、「カーハート(CARHARTT)」のスモールバッグがポケットとして付くジャケット、「ニューバランス」とのスニーカー“650”、「ナンガ(NANGA)」とのダウンパーカなど、数多くのコラボが登場。カラフルな22-23年秋冬と23年春夏からはガラリと変わったブラックベースのコレクションになりましたが、相変わらず攻守兼備のラインアップです。

COMME DES GARCONS SHIRT

 「コム デ ギャルソン・シャツ」の23-24年秋冬コレクションは、「ラコステ(LACOSTE)」とのコラボアイテムが満載。シグネチャーのワニが巨大になったり、総柄になったり、胴体が分断されたり、マトリョーシカのように連なったり、共食い風?に向き合ったり、編み込まれたりと、ユニークなアプローチでウエアに落とし込んでいます。フレンチアイビーが再評価されている今、このコラボが機運が高めそうです。ちなみに、「ラコステ」のワニにはいくつか種類があるのですが、今回の「コム デ ギャルソン・シャツ」とのコラボで登場するのは、全て眠そうな目をしている新顔な気がします……気のせいでしょうか?

 パリでのショーでモデルたちが着用していたのは、「アシックス(ASICS)」とのコラボスニーカー“EX89”です。同モデルは「アシックス」を代表する“ゲル カヤノ(GEL-KAYANO)”シリーズの生みの親である榧野俊一のデビュー作“ゲル エクストリーム(GEL-EXTREME)”をアップデートし、22年に復活した一足です。「コム デ ギャルソン・シャツ」とのコラボモデルは、当時を彷彿とさせるクラシックな2カラーをそろえます。

COMME DES GARCONS HOMME

 「コム デ ギャルソン オム」では、「ポーター(PORTER)」と「ニューバランス」のコラボが目を引きました。「ポーター」とのポーチとサコッシュの2型は、どちらもボディバッグのようにストラップで胸部に固定する変わり種。ボディバッグは数年前にストリートシーンを中心に流行しましたが、このストリートにもカジュアルにもモードにも振り切っていないデザインは、今の気分です。ブラックに加え、カーキとベージュもあるのがうれしいところ。

 「ニューバランス」とは、22年にデビューした新作スニーカー“1906R”をベースモデルに採用。“1906R”は、 2000年代の同ブランドにおける最高峰のランニングシューズと称された“1906”をモダナイズしたこともあり、洗練されたランニングシューズ然とした佇まいだけでなく機能性もバッチリ。「コム デ ギャルソン オム」とのコラボを示すのは、シュータンとインソールにさりげなくプリントされたロゴだけ、かと思いきや、よく見るとシューレースが通常版と異なるのもポイントです。

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