ファッション

ファレルの新生「ルイ・ヴィトン」はどうなる 最新コレクションから考える

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 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)の後任として、ミュージシャンのファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)を新たなメンズ・クリエイティブ・ディレクターに任命した。この人事に多くの人が驚き、同時に期待を膨らませているはずだ。ファレル・ウィリアムスとはどのような人物なのか。そして、ラグジュアリーの王者「ルイ・ヴィトン」はなぜ今、唯一無二のエンターテイナーをメンズのトップに起用したのだろうか。

 ヴァージルが2021年11月にこの世を去って世界中が悲しみ、同時に、彼が残した偉大なクリエイティビティを誰が引き継ぐのかが少しずつ話題になっていった。特に、カニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)の名が挙がったときは賛否両論が起こり、ポール・エルバース(Paul Helbers)、キム・ジョーンズ(Kim Jones)、そしてヴァージルといった“ファッションデザイナー”の後任としてはあまりに飛躍した憶測だと思っていた。であれば、ロンドンのショー会場にマイケル・バーク(Michael Burke)=前ルイ・ヴィトン会長兼最高経営責任者(CEO)が視察に訪れていたマーティン・ローズ(Martine Rose)や、16年に「LVMHヤング ファッション デザイナープライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」グランプリ獲得後、飛躍的に成長を続けるグレース・ウェールズ・ボナー(Grace Wales Bonner)の方が現実味があると考えていたし、同様の予想をするファッション業界人も多かった。しかし今回の人事で、イェのうわさが決して飛躍的でなかったことを証明したといえるだろう。

チーム力を示した
最新のメンズショー

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