帝人とプラント大手の日揮、伊藤忠商事の3社合弁会社のリピート(RePEaT)はこのほど、中国の浙江建信佳人新材料有限公司(以下、建信佳人)とポリエステルのケミカルリサイクル技術のライセンス契約を締結した。ケミカルリサイクル生産に関する設備の設計や運転などの技術を提供する。供与の金額や事業規模は明らかにしていないものの、佳人新材料は昨年10月に年産15万トンのリサイクルチップの増設を明らかにしており、リピートの技術も一部で活用されそうだ。
建信佳人は繊維や鉄鋼などの事業を展開する精工集団のグループで、帝人は繊維to繊維などで使っていたケミカルリサイクルポリエステルの生産を、精工集団との合弁会社で行っていた。
リピートは、帝人と日揮が45%、伊藤忠が10%を出資して今年1月に設立した合弁会社。サステナビリティやSDGsへの関心の高まりにより、ポリエステルのケミカルリサイクル技術への関心は世界的に高まる中で、帝人の持つDMT法と呼ばれる、高品質な再生ポリエステルの製造技術を、効率化・パッケージ化してライセンス提供するために設立した。建信佳人が第一弾のライセンス提供になるが、関係者によると「引き合いはかなり強く、水面下でも複数の案件が動いている」という。