ワコールホールディングス(HD)は23日、次期社長に取締役常務執行役員の矢島昌明氏(63)が6月28日付で就任するトップ人事を発表した。併せて国内事業を担う中核会社ワコールの次期社長に取締役執行役員マーケティング統括部長の川西啓介氏(51)が4月1日で就くことも発表した。ワコールは業績低迷を受けて、人員整理を含む構造改革を昨年11月に発表。またワコールHDも2019年に買収した米国会社の巨額減損損失によって、23年3月期が創業以来初の最終赤字の見通しになると今月発表したばかりだ。両トップの交代による新体制で巻き返しを図る。
ワコールHDは18年から社長を務めてきた安原弘展氏(71)が退く。ワコールは昨年11月に伊東知康社長が引責辞任し、安原氏が社長を兼任してきた。
ワコールHDの次期社長の矢島氏は香港や中国法人で要職に経験した後、生産部門やグローバル部門で担当役員を歴任してきた。ワコールの次期社長の川西氏は米国法人の社長・会長などを歴任し、22年4月から現職に就いていた。