百貨店主要5社の2023年2月度業績は、おしなべて2〜3割の増収だった。新型コロナ影響が薄れるとともに、上〜中旬のバレンタイン商戦が来店につながった。阪急阪神百貨店の阪急本店は、バレンタイン関連の売上高が29億円となり、20年の25億円を上回って過去最高を更新した。
各社の前年同月と比較した2月度業績は、三越伊勢丹が35.8%増(20年2月比37.2%増)、高島屋が20.4増(同11.6%増)、大丸松坂屋百貨店が26.6%増(同18.7%増)、そごう・西武が20.5%増(同3.0%増)、阪急阪神百貨店が30.9%増(同約2%増)。
エリア別に見ると、ラグジュアリーブランドや時計、宝飾などの高額商品が好調な都心店がけん引する。そごう・西武の西武池袋本店は前年同月比19.9%増、20年2月比でも8.2%増。高島屋も大阪店が前年同月比22.6%増、新宿店が同35.6%増と大きく伸ばした。阪急阪神百貨店の阪急本店は前年同月比30.6%増で、都心店全体でも約4割増だった。三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店は、月次売上高が11カ月連続で18年実績を上回っている。
20年2月と比較した免税売上高は、高島屋が99.3%増、大丸松坂屋百貨店が16.8%増と伸長。引き続き韓国、台湾、香港など、中国以外のアジア人観光客の購買が支えている。