ジェイアール名古屋タカシマヤ(JR名古屋高島屋)は、1月19日から2月14日まで開催したバレンタイン催事「2023アムール・デュ・ショコラ」の売上高が過去最高の34億円以上に達したと発表した。前年開催に比べて42%増えた。来店客数は27%増の70万人以上になった。会期は前年開催に比べて1日増え、会場面積も拡大しているが、ご褒美チョコの人気ぶりがうかがえる。
バレンタイン催事は今や百貨店の花形イベントだが、JR名古屋高島屋は日本最大級の規模として知られる。今回も10階のメイン会場のほか、1 ・3・4・5・9階にサテライト会場を置き、さらに昨年3月にイオンモール岡崎に開いた「タカシマヤフードメゾン」内でも催しを行った。海外を含めて150ブランド、およそ2500種類のチョコレートをそろえた。
新型コロナウイルスが感染拡大する前の20年開催の来店客数100万人を3割下回ったものの、客単価が大幅に伸びたため、売上高は上回っている。原材料であるカカオの価格高騰や物流費などの上昇によって、菓子店の商品価格は前年開催に比べて5〜20%上がっている。それでも有名パテシエのブランドには客が殺到し、まとめ買いする人の姿も多く見られた。「オードリー」「メゾンカカオ」「クラブハリエ」などが人気を集めた。
「アムール・デュ・ショコラ」は同店が開業した翌年の01年にスタート。当時は売上高5000万円程度だった。だがその後、他店に先駆けてチョコ販売に必要な冷蔵ケースを大量に抑えることで、人気ブランドの誘致に弾みがつき、13年には10億円を突破。開催を重ねるごとに売り上げ規模を拡大している。