松屋銀座本店は1日、5階紳士服フロアの一部をメンズ・ウィメンズ複合型のアパレル売り場としてリニューアルオープンした。従来の年齢や性別で区切られた百貨店衣料品の売り場から脱却し、男女間でのシェアやリンクコーデなど新しい買い方を提案。カップルや夫婦での来店を促す。
複合売り場の面積はフロアの45%にあたる約1100平方メートルで、12ショップを展開する。「ドレステリア(DRESSTERIOR)」「エヴァム エヴァ(EVAM EVA)」を新規導入したほか、「ブラックレーベル/ブルーレーベル クレストブリッジ(BLACK LABEL/BLUE LABEL CRESTBRIDGE)」「ブルックスブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」「ポロ ラルフローレン(POLO RALPH LAUREN)「マーガレットハウエル(MARGARET HOWELL)」などはレディースを導入もしくは他階から移設した。ブランドラインアップは20〜40代以上向けまで幅広く、カップルだけでなくファミリー層もターゲット。ジャケットを交換したり、コーディネートの一部の柄をおそろいで着たりといったVMD提案を行う。
すでに複合化したショップは前年比50%以上で進捗
同フロアは元々ギフトや代理購買目的の来店も多く、女性の購買比率が4割を占める。プロのスタイリストによるパーソナルカラー・骨格診断(3月18、19日)や占いイベント(25、26日)、香水オーダー会(24〜26日)など、女性の関心度が高い催事をフックに集客する。
改装オープンに先駆けて複合化を進めた一部のショップは、売上高が前年比50%以上増となるなどすでに成果が出ている。フロアを担当する木村麻里・MD三課担当課長兼バイヤーは、「マニッシュな着こなしやメンズ服を取り入れるのがウィメンズファッションのトレンド。男女間で服をシェアするニーズを取り込みたい」と改装の狙いを話す。またショップを複合化することで「男女のショップで別々に配置していた人員を集約し、より横断的で魅力的な提案ができるようになる」とし、「コロナ禍から反転攻勢に出るチャレンジにしたい」と意気込む。改装区画の売り上げ目標は前年比70%増を狙う。