東急不動産ホールディングス(HD)は3日、商業施設「東急プラザ銀座」を三井住友トラスト・パナソニックファイナンスに4月5日に売却すると発表した。運営は東急不動産HDの事業会社である東急不動産がそのまま続ける。譲渡価格は非開示だが、帳簿価格は1185億円で、東急不動産HDは2023年3月期に211億円の減損損失を計上する。
売却理由は、事業ポートフォリオや資産ポートフォリオの入れ替えによる効率化の一環としている。
東急プラザ銀座は、数寄屋橋交差点の地上11階・地下2階に店舗面積2万2000平方メートルの規模で、16年3月オープンした。東急グループによる本格的な銀座進出として話題になり、グループの東急百貨店が3層のサテライトショップを出したり、外堀通りに面した1・2階に高級ブランドのメゾネットショップを誘致したりした。訪日客を目当てに、上層部の2層には大型のロッテ免税店も誘致した。だが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてテナントの撤退が相次ぎ、行動制限がなくなった現在も他の商業施設に比べて販売の回復が遅れていた。