「シャネル(CHANEL)」はパリ・ファッション・ウイーク最終日の3月7日、2023-24年秋冬コレクションを発表した。その数日前に届いた招待状に用いられていたのは、ブランドアンバサダーを務める女優、小松菜奈の写真。ティザー映像にも「シャネル」を象徴するカメリアの花と共に彼女が登場した。どちらもオランダ人写真家デュオであるイネス & ヴィノード(Inez & Vinoodh)撮影によるもので、今季のヒロインとして大々的にフィーチャーされた。
ショー当日、会場となったグラン・パレ・エフェメールに入ると、巨大なスクリーンに映し出されていたのは、ティザーと同じ映像やメリーゴーラウンドに乗る小松の姿。さらにショーでも、丸いランウエイの中央に置かれた巨大なカメリアのオブジェに小松の映像を投影。カメリアモチーフがあしらわれたコートやニット、バミューダパンツやミニスカートを合わせたツイードスーツ、アシンメトリーなドレスなどリアリティーのあるルックをまとったモデルが、その周りを闊歩した。日本人がこのような形で選ばれるのは初めてで、快挙と言える。
会場には、小松本人も夫の菅田将暉と一緒に来場。フィナーレでは、ヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)=アーティスティック・ディレクターとハグを交わした。ショー終了後には、日本をはじめ、多数のメディアの取材に対応。「今回、私を選んでいただいたことを聞いた時は、ただただうれしくて、でもどうなるんだろうという妄想ばかりしていました。ですが、このショーを見て、現実だったんだと実感し、心から感動すると共に言葉にできないくらいのうれしい気持ちです。素晴らしい『シャネル』のチームと一緒にクリエイションできたことは、これから一生大事にしていきたい思い出になりました」とコメントした。