YKKは4月3日に、第23回「YKKファスニングアワード」のエントリー受付を開始する。学生を対象にした日本最大級のファッションデザインコンテストで、若きデザイナーの登竜門的な存在だ。4月14日には、エントリー希望者に向けたオンライン説明会を開催する。応募締め切りは5月11日で、YKKファスニングアワード事務局必着。
同アワードは、「人が身につけることができる作品」を基本テーマに、「活用度・機能性」「独創性」「デザイン性」「完成度」の4軸で審査する。アパレルとファッショングッズの2部門で作品を募り、両部門へのエントリーや複数枚の応募も可能だ。
審査員は、デザイナーの坂口英明や廣川玉枝、藤田恭一、アーティストの舘鼻則孝、「アーバンリサーチ バイヤーズセレクト(URBAN RESEARCH BUYERS SELECT)」の村手謙介ブランドマネージャー、大谷裕明YKK社長の6人を予定。
今後のスケジュールは、6月1日に1次審査通過者を公式サイトで発表し、通過者は2次の最終審査に向けて、実制作に取りかかる。
入選作品は10月3・4日に、YKKファスニング商品の総合展示会「YKK FASTENING CREATION for 2024」の大阪会場で展示し、11月8・9日に同東京会場で、ランウエイショー形式で発表。11月8日には、グランプリと優秀賞、特別賞を発表する授賞式も同時開催。
グランプリ受賞者には賞金100万円やトロフィー、JUKI製ミシン(協力:JUKI)、創作活動用のYKKファスニング商品オーダー権利5万円相当分などが贈呈される。
同アワードは、ジャパンオリジナルの発信によるファッション業界への貢献、作品制作の機会創出とファッション業界のプロフェッショナルとの接点提供によって学生を支援するべく、2001年に設立。コンテストを通じて、YKKのブランド強化と将来のビジネスパートナーの創出、ファスニング事業のタグライン
“Little Parts. Big Difference.” に込めたメッセージを伝え、学生とともに副資材の可能性を見いだすことを目指している。
なお、22年度の応募総数は、過去最多の8582点で、うちアパレルが7251点、ファッショングッズが1331点だった。デザイナーの強い意思を反映した作品が多く、コロナ禍で変化する価値観や社会環境をポジティブに捉えた作品が出そろった。中でも独自のテーマを元に、丁寧に作り込んだ作品が受賞に輝いた。
ショーディレクターの辻井宏昌や、資生堂トップヘアメイクアップアーティストの豊田健治など、業界の最前線で活躍するクリエイターらが作り上げた、第22回入選作品によるランウエイショーの様子はアワード公式サイトやYouTubeで配信中。3月25日からの7日間は、新宿駅南口エリアの大型ビジョン“FLAGS VISION”で、第22回のショー映像抜粋版の放映も予定している。