野球の頂点を決める国際大会、2023年ワールド・ベースボール・クラシック(World Baseball Classic、以下WBC)が3月8日に開幕する。前回王者でメジャーリーグ(MLB)のスター選手がそろうアメリカ代表をはじめ、13年大会王者で今大会でも優勝候補のドミニカ共和国など強敵が多い今大会で、野球日本代表・侍ジャパンはどう戦うのだろうか。今大会の優勝国と注目選手を、野球愛に溢れたファッション業界人6人に予想してもらった。注目選手への熱い解説を読めば、WBC観戦をより楽しめるはず!
上山健二/ワールド代表取締役会長
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▼優勝予想国は…「日本」!
日本の、特に短期決戦の鍵を握る投手力はアメリカ、ドミニカ共和国、ベネズエラと比較しても一歩リード。大谷翔平選手(エンゼルス)のメジャーでの二刀流成功は、日本代表の投打のレベルを一気に引き上げたような気がします。今回の日本代表選手たちは、そのおかげで気後れするところが全くなく見えます。
▼注目選手は…宮城大弥選手・甲斐拓也選手
生まれながらの阪神ファンとしては湯浅京己選手、中野拓夢選手(共に阪神)を推したいところですが、短期決戦で優勝するにはラッキーボーイ的な、本来の力以上の力を出す存在が必要不可欠。特に球数制限のある投手では第2先発でそういう存在が必要で、大胆に遅い変化球を使える宮城大弥選手(オリックス)が面白い。野手では甲斐拓也選手(ソフトバンク)が本来以上の力を発揮し、若い投手陣を引っ張ることができれば、日本の優勝は近いでしょう。
▼お気に入りの野球アイテムは?
甲子園球場で入手した阪神と「ミズノ(MIZUNO)」のコラボ商品のホルダー。グラブやボールはなめした皮革から型抜きして作られるため、どうしても端材が生じますが、それを捨てずに再活用。SDGsの趣旨からも共感しました。毎日これを首から下げているとメダルのように見え、社内外の多くの人から声をかけてもらい、コミュニケーション活性化にもつながっているかなと(笑)。
井口浩伸/Gwynn(TAMANIWA EBISU)オーナー
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▼優勝予想国は…「ドミニカ共和国」!
今回大会はアメリカ代表として多くのスーパースターが出場を表明しましたが、ドミニカ共和国はそれ以上。自分が現地観戦した選手も多く楽しみです。オールスターゲームのホームランダービーで見たブラディミール・ゲレーロJr.選手(Vladimir Guerrero Ramos Jr./ブルージェイズ)のバッティングの迫力、昨年のオールスターで見た新人王フリオ・ロドリゲス(Julio Yarnel Rodriguez/マリナーズ)やワールドシリーズで見た名選手も多数。
▼注目選手は…大谷翔平選手、マイク・トラウト選手
アメリカ代表チームのキャプテンでスター選手のマイク・トラウト(Mike Trout/エンゼルス)と大谷翔平選手、単純にこの2人の対戦が見たいです。普段は同じチームでポストシーズンには出られない2人ですが、この大舞台で対戦してくれたらうれしいです。
▼お気に入りの野球アイテムは?
弊社ライセンス契約のMLBアイテム「インフィールダーデザイン(INFIELDER DESIGN)」の、ニューヨーク・メッツ(New York Mets)のバッグ。「ジェフハミルトン(JEFF HAMILTON)」のジャケットを集めていて、特に袖が星パッチのやつが好きです。
小松紘大/モデル
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▼優勝予想国は…「日本」!
予想というよりも、日本が優勝してほしいという一ファンとしての願いです(笑)。今年は世界で活躍する大谷翔平選手やダルビッシュ有選手(パドレス)ら、名のある日本選手がたくさん集まるのも優勝予想をする理由です。
▼注目選手は…佐々木朗希選手、山田哲人選手
佐々木朗希選手(ロッテ)はプロ入り3年目の若手ながら、持ち前の豪速球にものすごい角度のスライダーがあり、日本だけでなく海外でも活躍すること間違いなし。山田哲人選手(ヤクルト)は僕の中ではいなくてはならない選手。これまでにトリプルスリーという偉大な記録を3度(2015、16、18年)成し遂げていますし、走・攻・守すべてにおいて完璧な選手だからです。今大会もスーパースターに偉大な記録を叩き出してほしいです。
▼野球観戦コーディネートは?
昨年6月に東京ドームでの試合観戦後に撮った写真。この日は試合にも勝って、おいしいドーム限定のお弁当も食べて大満足の日でした!引っ越したばかりで野球のアイテムをあまり持っておらず、唯一持っていた大ファンの坂本勇人選手のタオルを首に巻きました!ジャイアンツカラーは発色の良いオレンジなのでコーディネートに華やかさをプラスしてくれます。
藤木将己/ウエアハウス プレス
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▼優勝予想国は…「アメリカ」!
もちろん日本を応援しますが、今大会はアメリカが優勝するべき。WBCはまだまだ注目度が低いので、本当の意味で「世界一の国」を決める大会として君臨するためにも、アメリカが必ずファイナルまで勝ち上がるべき段階だと思います。
▼注目選手は…カミロ・ドバル選手、イ・ジョンフ選手
アメリカ代表のクレイトン・カーショウ選手(Clayton Kershaw/ドジャース)の辞退は残念ですが、ドミニカ共和国代表のカミロ・ドバル選手(Camilo Doval/ジャイアンツ)の長い手足から繰り出される160キロ後半のストレートが楽しみ。野手は最大のライバル国、韓国のイ・ジョンフ選手(Lee Jeong Hoo/キウム)に注目。中日で活躍したイ・ジョンボム(Lee Jong-Beom)の息子で、国際大会の経験も豊富な最もメジャーに近い選手です。
▼お気に入りの野球アイテムは?
黄色のユニホームは雑誌社のチームにいた時のもので、1970年代のMLBアスレチックスのユニフォームをオマージュ。グレーのユニホームは50年代のウール生地のもので、グラブも同年代。実際に試合で使用し、いかにこの時代が大変だったかを思い知った経験があります。投手姿の写真では第1回 WBCのドミニカ代表のアンダーシャツを着用。肘の部分だけ柄が入っていて、アメリカ代表も使っていた「ナイキ(NIKE)」製。卑怯なくらいカッコよくて、個人輸入しました。
▼高橋清徳/スタイリスト
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▼優勝予想国は…「ドミニカ共和国」!
ドミニカは、投打ともにビッグネームがズラリ。ゲレーロJr.選手、マニー・マチャド選手(Manny Machado/パドレス)のようなオールスター級の超大物メジャーリーガーがそろい、今までにない“自国を背負う本気度”が伝わってきます。ですが、侍ジャパンの投手陣も世界に誇れるメンバー。真剣勝負が楽しみです!
▼注目選手は…湯浅京己選手・中野拓夢選手
湯浅京己選手は独立リーグ出身で、2021年シーズンまで一軍でわずか3試合登板というところから侍ジャパンへ選出。まさにマンガのようなシンデレラストーリーで、その雑草魂と負けん気の強さは大舞台でも臆することがなさそう。野手ではショート、セカンドともに守れる中野拓夢選手が貴重な存在。2021年に盗塁王を獲った脚力、代走や守備固めなど、非常に使い所が多い"スーパーサブ"的な役割で出番も多いのでは。
▼野球観戦スタイルは?
球場では応援団の近くに陣取り、観戦ではなく“応援”しています!野外フェスに行くような感覚で、スエットやアウトドアブランドの上に応援ユニホームを羽織った、楽で動きやすいコーディネート。最近のお気に入りは阪神タイガース春季キャンプ限定のレプリカユニホーム。現地でしか買えない希少なアイテムなので、毎日アイロン掛けして大切に着たいと思ってます(笑)。
豊田和志/フォトグラファー
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▼優勝予想国は…「日本」!
ドミニ……ではなく、日本です。大会を通して投手力が勝敗を分けていくんじゃないかなと思ってます。ダルビッシュ選手と大谷翔平選手のメジャー二枚看板に山本由伸選手(オリックス)、佐々木朗選手には、さすがのメジャーリーガーたちも初見では手こずるでしょう。
▼注目選手は…ダルビッシュ有投手・大谷翔平投手
ダルビッシュ選手は間違いなく日本歴代最高の投手。自身の豊富な経験や技術を若手に余すことなく伝えていると報道されており、本当に素晴らしいです。最年長の彼の存在がチームのレベルを引き上げ、結束を作っていると感じます。大谷選手のバッティングが好きで、とにかく日本代表としてのホームランが見たい。彼のホームランを見た日は気分良く過ごせるので、個人的に外すことはできません!
▼お気に入りの野球アイテムは?
カメラロールから発掘された1枚、自分の草野球チームのキャップを被っています。“H”のフォントは往年の阪急ブレーブスからサンプリングしました。普段からキャップを被ることが多いんですが、野球系だと最近は「フォーティーセブン('47)」のマリナーズのキャップを愛用しています。ほどよく野暮ったくて、しっくりきてます。