ビューティ

CICAブーム火付け役「VT」とマッシュビューティーラボが共同開発 初年度売上高12億円を計画

 スキンケアブランド「ブイティー(VT)」を手掛ける韓国の化粧品メーカーVT COSMETICSは今春、マッシュビューティーラボと共同開発したナチュラルスキンケア“シカナチュラル(CICA NATURA)”ラインを販売する。フェイスマスク、化粧水、美容液、クリームマスク、クレイマスクの5品をラインアップ。価格帯は税込3740~4950円。ビープル(BIOPLE)の全店舗・公式EC・楽天市場、コスメキッチン(COSME KITCHEN)ルミネ各店、VT COSMETICSの公式ECで展開しており、4月15日からはコスメキッチンの全店舗・公式EC、ZOZO COSMEなどで取り扱う。

 “シカナチュラル”は、大気汚染と生活のストレスで刺激を受けた肌にアプローチするコンプレックスの独自成分を開発。主力成分のツボクサエキスに、肌バランスケアをかなえるローズマリー葉エキスなどを配合したメイン成分を全ての商品に配合する。共通の香りには、4つの天然由来エッセンシャルオイルをブレンドし、日常の緊張を和らげる清らかなグリーンフローラルに仕上げた。20代を取り込みながら、30代以上のエイジング世代をターゲットに「大人の疲れたゆらぎ肌」に訴求する。

 VT COSMETICS商品開発チームのカン・ダヨン チーム長は「“シカナチュラル”ラインは全力、全集中をかけて作った商品。自信がある」と胸を張り、初年度の売り上げ目標は12億円を計画する。これまで自発的に商品を紹介してくれるユーザーが多かったが、今後は、アンバサダーやYouTubeなどを通じてプロモーションにも力を注ぐ。日本の発売を皮切りに、韓国や近隣国への展開も予定する。

 VT COSMETICSは韓国に自社工場を抱え、主力成分であるツボクサエキスを低価格で提供できることが強みだ。2017年に日本支社を設立して以来、日本の気候や市場を熟知しており、日本の環境変化に対応できる開発力も兼ね備える。今回それらを武器に、コスメキッチン独自の基準(原材料や製造過程など)に沿った商品を実現した。なお、同社が外部企業と共同開発するのは今回が初めて。

コロナ禍でシートマスクがヒット

 「VT」は、アジアやヨーロッパ、アメリカなど31カ国で展開する。22年の全体の売上高は95億円だった。国別では日本が最大市場で全体の7割を占める。続いて中国、韓国が上位に位置する。日本の売上高は20年が7億円、21年が30億円、22年が60億円と急成長を遂げている。

 20~30代前半の女性をターゲットにしたニキビ肌や鎮静効果にアプローチする“シカ”ラインの主力商品“デイリースージングマスク”(30枚入り、税込2420円)が大きくヒット。「コロナ禍によるマスク着用で敏感肌になる人が増え、“鎮静”のニーズが強くなった。“デイリースージングマスク”は30枚入りで日常使いしやすく、『他ブランドのCICAを配合した商品よりも効果が早い』と自然に口コミが広がり、売り上げに寄与した」と話す。韓国では、BTSとのコラボで大きく話題となったクッションファンデーションが人気を集めている。

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