ロサンゼルス発のブランド「アミリ(AMIRI)」は、エイドリアン・ワード・リース(Adrian Ward-Rees)=バーバリー(BURBERRY)前シニア・バイス・プレジデントを最高経営責任者(CEO)に任命した。4月1日付で就任するワード・リース新CEOは、「ディオール オム(DIOR HOMME)」(当時。現「ディオール」)でマネジング・ディレクターを務めた後、「バーバリー」で約3年、シニア・バイス・プレジデントを務めた。
「アミリ」は、クリエイティブ・ディレクターのマイク・アミリ(Mike Amiri)が2014年に立ち上げたブランド。創業以来、チーフ・クリエイティブ・オフィサーの職務とCEOを兼任してきた。アミリ=クリエイティブ・ディレクターによると、イギリスのサリー大学(University of Surrey)出身のワード・リース新CEOは、ファッションとラグジュアリーグッズの分野で30年間経験を積んだ知識を兼ね備えているという。「エイドリアンは、ビジネスの全ての面において専門的な知識がある。彼が持つラグジュアリー分野での深い洞察力とモダンなアプローチは、『アミリ』をさらに成長させてくれるだろう」。と語った。ワード・リース新CEO就任により、アミリ=クリエイティブ・ディレクターはクリエイティブ面に専念する。
19年には、「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」などを擁するOTBがアミリの少数株式を取得。翌年にはスタッフ インターナショナル ジャパンが日本市場における独占販売契約を締結し、22年8月に東京・南青山に日本初の旗艦店をオープン。昨年末には、世界8店舗目を「ザ ドバイ モール(The Dubai Mall)」に構えた。年内にはシカゴに店舗をオープンする予定だが、パリやロンドンでもロケーションを探しているという。
ワード・リース新CEOは、「『アミリ』は、ユースカルチャーとモダンラグジュアリーを兼ね備えたブランドだ。ビジネスをさらに成長させ、直営店の存在感を高めつつ、ブランドの世界観に一致するカテゴリーの開拓を慎重に進めていきたい」とコメントした。
最近では、パリ・メンズ・ファッションウイークで2度目のショーを開催し、23-24年秋冬コレクションを発表した「アミリ」。主な商品の価格は、メンズのジーンズが1190ドル(約15万7000円)、タイダイ染めのスウェットパンツが990ドル(約13万円)、フーディーが850ドル(約11万2000円)、ウィメンズのTシャツが350ドル(約4万6000円)、カードパンツが1390ドル(約18万3000円)、セーターが790ドル(約10万4000円)となっている。